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2016年2月

2016年2月14日 (日)

名古屋のラジオ塔、再び

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以前、名古屋の中村公園にラジオ塔らしきものがあったと報告しました。
「中村公園のラジオ塔?」
ラジオ塔というのは戦前、ラジオの普及を目的に公園など人の集まる場所に設置された街頭ラジオです。

再び名古屋に行く機会があり、ラジオ塔がありそうな公園をまとめて回ってきました。
資料は、『ラジオ塔大百科』のイチマンさんに教えていただいた『名古屋の公園』です。
昭和18年5月発行の冊子で、昭和18年4月1日現在の公園の状況が載っています。

それによると、ラジオ塔があったのは、
・鶴舞公園
・中村公園
・志賀公園
・南久屋公園
・道徳公園
・松葉公園
・上名古屋公園
の7ヶ所です。

既に中村公園、志賀公園を確認しました。
南久屋公園の場所はよく分かりません。
ということで、再訪の鶴舞公園を含めた4公園を見に行きました。

最初の写真は志賀公園です。
和風の池があります。その池畔に立って見渡したところ、すぐに特徴的な塔に気がつきました。
気持ちを落ち着けながら、近づいていきます。

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これは間違いないでしょう。
背面を除く3面の開口部。灯籠に似た姿。中村公園、道徳公園のラジオ塔に共通する4本足です。
こんなに目立つところに普通にあるとは。

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もう少し近寄ります。

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逆に背後から、ラジオ塔目線で見ると、グラウンドに向かって建てられています。
これならラジオ体操をするにも最適です。

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さらに土台の背後に銘板がはめられていました。
非常に読み取りづらいのですが、
「贈西志賀土地区画整理組合
 昭和十七年八月竣功」
と刻まれているようです。
つまり区画整理事業の竣功記念に建てられたと。
これは貴重な記録だと思います。

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ラジオ塔近くの縁石はつぶつぶの丸石を表面に貼ったコンクリート。
これも昔のものかもしれません。

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公園の地図でいうと、ラジオ塔は、池の左下の位置にあります。

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次に松葉公園。
最後に回ったので日が暮れかけていました。
こちらも和風の池が雰囲気のある公園です。
池の周りをぐるっと回りましたが、ラジオ塔らしきものはありません。

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公園の入口にはよく育った森がありました。
気になる広場がありましたが、ここにもありません。

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あきらめ加減で、遊歩道を歩いていると、道の脇に隠れるようにそれはありました。

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これもラジオ塔に間違いないでしょう。
背面を除く3面開口で、基本的な形は、志賀公園のものによく似ています。
ただし、4本足ではなく、アーチ型に凹んでいます。

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背面から見たところ。
埋めたというより、こういうデザインのような気もしますが、どうでしょう。
くりぬけば志賀公園のラジオ塔にそっくりです。

ただ気になったのは、向きが不自然なことで、どこかから移動させられたのではないでしょうか。
例えばグラウンドを整備する際に邪魔になったとか。

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地図でいうと、ラジオ塔は野球場に東側の遊歩道脇にありました。

以上、2公園でラジオ塔らしきものが確認できました。

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鶴舞公園のラジオ塔は情報が多いです。
『名古屋の公園』の中に一項目立てられており、
「胡蝶ヶ池北辺に設備し燈籠の型を為し利用頗る多い」
位置も形も明治されています。

ただし、胡蝶ヶ池の北側に行ってもそれらしきものはありませんでした。
このあたりの開けた場所にあったのでしょうか。

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池の北に、うち捨てられた灯籠の台座らしきものがありました。
気になりますが、ラジオ塔にしては支えが小さい気がします。

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また池の南には灯籠があり、電気もついていたようですが、やはり普通の灯籠でしょうか。
鶴舞公園はラジオ塔の収穫なしでした。

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上名古屋公園は、相当大きく改修されていて、門柱以外に目立った古いものを見つけられませんでした。小さな公園なので、そう見落としもなさそうです。

トイレの裏に、ひとつ何かの台座の遺構があり、気になりました。

これまでのところ名古屋では、
中村公園、志賀公園、松葉公園の3ヶ所でラジオ塔らしきものを確認し、道徳公園ではラジオ塔の台座らしきものを確認しています。元にした資料はあくまで昭和17年4月1日現在のものであり、それ以後に建てられたものがないとは言い切れません。
今後も名古屋の近代の公園をめぐるついでに、ラジオ塔についても探していきたいと思います。


<関連記事>
 ○ラジオ塔について
  「中村公園のラジオ塔?」
  「円山公園のラジオ塔」ほか
  「中崎遊園地(明石市)のラジオ塔」
  「大浜公園(堺市)のラジオ塔」
  「萩児童公園(京都市)のラジオ塔」
  「諏訪山公園(神戸市)のラジオ塔」
 
 ○近代の公園について
  「近代の公園目次」

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