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2014年12月

2014年12月31日 (水)

2014年お世話になりました

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<大阪市阿倍野区播磨町1丁目の和洋折衷住宅>

皆さま、今年もお世話になりました。
今年最後の投稿で今年を振り返ります。

今年は仕事の関係で平日にブログを書く時間が確保できませんでした。
休日は出かけてしまって、結局記事にできず、投稿数もかなり減ってしまいました。
時々様子を見に来ていただいた方、すみません。

振り返ると、記事の連続性にとらわれないなど、もう少し工夫の余地はあったかなと思います。

いくつかの記事は来年に持ち越しになります。
記録として必要性のある、市営住宅、郊外住宅地のシリーズは、遅れても報告していきたいと思っています。
実は投稿できていない、名古屋、八尾市山本町、大和高田などの記事もあります。

また年初から今年の記事が続くことになりますが、よろしくお願いします。

■2014年を振り返って

1月 ※当初は2013年の記事が続く、例年のパターン
   ・はならぁと2013(今井町">犬島豊島
   ・はならぁと2013(今井町)
2月 ・はならぁと2013(大宇陀)
    ・瀬戸内国際芸術祭2013(須田粟島
    ・ブレイカープロジェクトの山王ツアー
3月 ・瀬戸内国際芸術祭2013(志々島善通寺高見島佐柳島
    ・私の精華小学校写真展
    ・まちかどの近代建築写真展 in 大阪 テーマは工場建築
4月 投稿なし
5月 ・はならぁと2013(奈良きたまち)
    ・鶴之荘住宅地(川西市)
6月 ・上野芝向ヶ丘住宅地(堺市)
7月 ・高砂市営住宅シリーズ ※継続中
8月 ・銀座センターの解体(大阪市西成区)
9月 ・あやめ池温泉場跡(奈良市)
    ・ブログ9周年
10月 ・京の夏の旅(島原の輪違屋)
11月 ・木津川アート2014
12月 ・別府国東半島中津の旅
    ・はならぁと2014(生駒宝山寺参道) ※継続中

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<大阪市住吉区住吉2丁目の洋館付き住宅>

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<大阪市住吉区住吉2丁目の和洋折衷住宅>

 こういうささやかな住宅なども撮っていますが、報告できないまま埋もれてしまっています。
このブログの役目を考えると惜しいなと思います。

反省ばかりになってしまいましたが、継続できたのは何よりだと思っています。
皆さま、ご覧いただきありがとうございました。
良いお年をお迎え下さい。

<関連記事>
 「2012年のまとめ」
 「2013年のまとめ」

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宝山寺参道の気になるものたち(生駒市)

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奈良町家の芸術祭・はならぁとの生駒宝山寺参道エリアでは、旧たき万旅館以外にも「ぷらす」(サブ)会場がありましたので、そちらも回りました。

こちらも元旅館の旧サンキ旅館です。
70年代ぐらいの建物?

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入ると床がはがされていて、コンクリートがむき出しです。
黒瀬正剛さんの作品が展示されていました。
その場にあるものをスタンプしたり、描いていく制作方法らしいのですが、コンクリートの接着剤の跡が作品と似たような流れを描いていたりして、その場とつながっているようにも感じられました。

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眺めの良い3階のワークショップ会場まで上がれますよということなので、上がらせてもらいます。
階段下にタイルのパッチワーク。
面白いタイルが集まっています。

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狭い階段を上っていきます。

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この日はワークショップはないので見るだけ。

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矢田丘陵が一望できます。
お天気も良くてすばらしい眺め。
この時に気になる建物があって、後で見に行きました。

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もう一つの発見は、ここからだと静養院断食療養所の建物がいい角度で見られること。
大正7年のケーブル開業時からあります。

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続いて、前に来たときにも気になった旧門前町駐在所。
ここも展示会場になっていました。

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中は花の空間になっています。

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最後にもう一つ、宝山寺洗心閣も。
宝山寺は階段を上り詰めた先にあるのですが、その途中に、洗心閣という現役の宿坊があり、会場の一つになっていました。

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ここからの眺めがまたすごいんです。
座って矢田丘陵・奈良盆地が見渡せます。
この時はお香も焚かれていました。

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備え付けの古い柱時計。
かなり大きなもの。

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トイレもレトロです。
個室の扉といい、タイルといい。

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ここまで来たので宝山寺にもお詣りします。

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この時は奈良・斑鳩1dayチケットを使ったのですが、その特典としておみくじが付いていました。
残念ながら末吉。おみくじを無料でというのが良くなかった?

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はならぁとを離れ、近くを探訪します。
ツタの絡まる気になる住宅がありました。

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スクラッチタイルを貼った門柱があります。
門柱に関しては古そう。

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面白い面格子もありました。
かなりデザインが入っています。

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よくあるタイプと少し違う持ち送り。
矢羽根形と流線型がかっこいいデザインです。

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旧サンキ旅館から見かけて気になった住宅。
ハーフティンバーの古い洋館風デザインですが、建材は新しそうで、古いものかどうか。
周囲の軽井沢町という地名も気になりますし、もう少し周辺を歩いてみないといけないようです。

この後、大和郡山会場も回るため、今回はここで切り上げて移動しました。

<関連記事>
 「生駒参道の旧旅館」(2014年11月)
 「宝山寺獅子閣」(2013年8月)
 「生駒ケーブルの周辺」(2013年8月)

※年内にもう1本記事をアップします

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2014年12月30日 (火)

宝山寺参道の旧旅館(生駒市)

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今年も11月に現代アートのイベント「奈良町家の芸術祭・はならぁと」が開催されました。
毎年開催形態が変わりますが、今年は奈良きたまち、大和郡山、そして新たに生駒宝山寺参道エリアが「こあ」(メイン)会場でした。
その中でも一番興味を持った生駒宝山寺参道に出かけました。

生駒宝山寺には、昨年、宝山寺獅子閣を見に行ったところです。
生駒駅からケーブルカーに乗り換えて、宝山寺駅に向かいます。

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前はじっくり見ていなかったのですが、宝山寺駅は大正建築っぽいですね。
大正7年の開業時のもののようです。

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生駒の宝山寺参道は、日本二大聖天のひとつ、宝山寺の門前町です。宝山寺はインドの象頭の神様ガネーシャを起源とする歓喜天を祀っています。現世利益の神様ですので、非常に華やか。境内には様々な要素がぎっしり。門前の階段両脇には旅館が建ち並んでいます。ただ、今ではこの看板に見られるように廃業する旅館が多く、今回会場となっていた、旧たき万旅館も最近廃業した旅館です。まだ看板に名前が残っています。

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これが旧たき万旅館。
表から見ると2階建ての小さな旅館ですが、いえいえ、裏が崖になっているので、全部で4階建てで、増築を繰り返したので内部は迷路のようになっています。

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玄関で靴を脱いで上がります。
ここから既に楽しい。

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館内のマップをもらい順路に沿って見て回ります。
ここの展示のテーマは「百鬼夜行」。
生駒聖天もそうですし、周囲には他の宗教施設もたくさんあり、旅館自体も複雑で、混沌とした雰囲気が漂うこの場所に合った展示になっています。

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床にテープで順路が表示されているので、これをたどっていきます。
楽しい。

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こんなふうに上がったり下がったり、階段での移動も入ります。

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押し入れも展示スペースに。
押し入れの向こうに別世界というのは定番です。

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ほとんどが和室の中で、洋風の部屋もありました。
部屋ごとに展示があり、それぞれが独立した空間を作っています。

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ふとんを押し込めた部屋も敢えて見せています。
これもインスタレーションのようです。

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浴衣の帯を使って通行止めに。

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昭和の建物なので、こういう型板ガラスも使われています。

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地下室にはたくさんの物の怪たちがいました。

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もともとあるふすまの柄がメタリックな市松で斬新。
ドットで描かれた○は作品で、旅館とのコラボになっています。

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床柱にはカラフルで面白い木が使われています。

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佐伯慎亮さんの部屋は、障子をスクリーンとして写真を展示するというスタイルで、これは非常に面白いなと思いました。

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浴室は高木薫さんの墨による作品になっていて、ここは完全に浴室と一体化。
排水孔に吸い込まれそうな、ちょっと怖い作品になっています。
タイルもみどころ。

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最上階は見晴らしが良い部屋で、トーチカさんの映像作品が流れていました。
薄暗い地下室や押し入れからこんな明るい部屋まで、ロケーションを存分に活かした展示になっています。

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裏には気になる鉄の階段もあります。

次は何が出てくるのかと非常に楽しめる展示でした。
はならぁとの大きな目的は、未利用の物件が開かれ、活用されること。
大きすぎて活用が難しそうですが、この物件が魅力的な形で再生されることを期待します。

旧たき万旅館で記事1本使ってしまいました。
周辺の展示なども次に紹介します。

<関連記事>
 「宝山寺獅子閣」(2013年8月)
 「生駒ケーブルの周辺」(2013年8月)

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2014年12月29日 (月)

中津の和風住宅など(大分県中津市)

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大分県中津市の洋風建築に続いて、和風建築も紹介します。といっても和風建築はたくさんあるので、今回は入れる建物を2つだけ。
1つめは諸町にある村上医家史料館(中津市歴史民俗資料館分館)です。
この日はたまたま無料でした。
1640年以来、医家として続いていた村上家の建物を医学の史料館にしたものです。
母屋は文政9年(1826年)。

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内部はこんなふうに建物そのままに、展示ケースが置かれています。

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洋風を感じさせるガラス戸。

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扉に鷹の板絵が描かれていました。
このひもの結び方も見せどころみたい。

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取っ手は植物モチーフの凝ったものです。菊?

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次に同じく諸町にあり、今年春に南部まちなみ交流館として復元整備された旧宇野屋住宅を紹介します。
もともとは造酒屋・米問屋で、文化12年(1815年)の建物です。

この日は「フェスタ・ディ・ドルチェ」というお菓子のイベントをやっていました。

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※クリックすると拡大します

この建物で面白いのは欄間です。
組み合わせの欄間は時々見ますが、ここでは切り絵風の欄間が取り合わされています。

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部分的な拡大。

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2つ前の写真の左端の欄間です。

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別の欄間はまた違った表現のものです。

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花を手毬にしたような、かわいらしいデザインが使われています。

諸町にはこのような古い町家が並んでいます。

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※クリックすると拡大します

最後におまけとして、寺町にある面白い石塀を紹介します。
丸石を積んであるのですが、上段を表面、下段を断面で見せています。
色合いもカラフル。

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石工自慢の塀なのか、石工の名を記した石が埋め込まれています。
高倉伊太郎・徳治という名前です。

今回の中津の記事はここまで。
今回触れたのは一部ですが、文化度の高い街なので、面白いものが見られるように思います。


※茶色のマークが今回紹介した場所です

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2014年12月28日 (日)

中津の洋風建築など(大分県中津市)

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※クリックすると拡大します

大分県の中津は、江戸時代に中津藩主・奥平家の奨励があり、蘭学が盛んだった土地です。藩主の奥平昌高自らオランダ語に通じていて、『解体新書』の前野良沢、村上玄水、福沢諭吉などを輩出しました。
そんな土地なら洋風文化も受け入れられやすかったと期待します。
実際にはそんなに多い、という感じでもないのですが、いくつか洋風建築がありますので紹介します。

とくに東西のメインストリート(本町通り?)沿いに固まっています。
まず、辛島耳鼻咽喉科です。

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立派な洋風のポーチが残っています。

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※クリックすると拡大します

中津市歴史民俗資料館
小幡記念図書館として明治42年に創設され、昭和13年に建て替えられた建物が残っています。
近代の写真や地図なども展示されています。

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入口にはシンプルなステンドグラスがはまっています。

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※クリックすると拡大します

同じ通り沿いの洋風建築。
かなり手が入っていますが、玄関のポーチも残っています。

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洋館付き住宅?
洋館部がとんがり屋根形より、こういう平屋根のタイプが多いようです。

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旧市街の西端で、煉瓦塀を持つ住宅があります。
その部分だけが洋風です。

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※クリックすると拡大します

その近くには低い煉瓦塀を持つ2戸並びの住宅がありました。
刻印は確認できず。

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※クリックすると拡大します

中津城の近くにある洋風の住宅。
きれいに維持されています。
ベンガラ色と窓枠の緑青の取り合わせが鮮やか。

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※クリックすると拡大します

カトリック中津教会です。
中津のキリスト教は、桃山時代に黒田官兵衛が神父を招いたことに始まるというので歴史は長いです。
現在の教会堂は昭和12年のもの。
おとぎ話に出てくるような教会です。

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※クリックすると拡大します

洋風の下見板張りだったように思える建物。
壁が応急的なものになっていますが、建物は古そう。

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風格ある木造アパートの秀峰苑。
昭和初期に建てられた、もとは第百三十銀行の建物だそうです。
面白い用途転用。

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※クリックすると拡大します

京町にある奥永薬局。
看板建築的です。
この部分だけが2階建て?

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※クリックすると拡大します

銅板張りの洋館付き住宅っぽい建物。
屋根を見るとそんなに古くはないかも。

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シンプルながら、昭和2年架橋の橋。

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※クリックすると拡大します

中津文化会館リル・ドリーム
もとは昭和2年に建てられた煉瓦倉庫(米・肥料用倉庫)です。
平成2年まで飲食店として使われていて、その後、中津氏に寄贈されてホールとして復元改修されています。

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最後におまけ。
表の塀は和風ですが、側面が煉瓦塀(鉱滓煉瓦っぽい)で、洋風の勝手口が付いています。

今回回ったのは中津の街の南半分ぐらいですので、まだありそうです。


※赤いマークが今回紹介した場所です

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2014年12月24日 (水)

中津の汐湯(大分県中津市)

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九州の旅の続きです。
国東半島芸術祭を見た後、北九州の門司に向かう予定があったので、途中の中津市に泊まりました。
泊まったら街歩きも。半日ほど、街を歩きました。

駅でもらった観光ガイドを見て、気になったのが汐湯という施設です。
海水を湧かした銭湯とのこと。別府に続いての銭湯です。
レンタサイクルを借りるほどでもなさそうなので、アーケード商店街をたどりながら、中津城・中津川の近くにある汐湯にたどり着きました。

左奥が汐湯の建物で、昭和30年代の建物。
右が同じ経営者の割烹料亭で、大正時代の建物です。
もともと明治15年に割烹料亭でスタートし、明治29年頃に「中津海水湯」として海水を湧かしたお風呂を始めたそうです。

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中津海水湯の明治29年時の石柱が残っています。

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さて入ります。
汐湯の建物は飾り気が少ないですが、タイルの丸柱があります。

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脱衣場からしていい雰囲気を出しています。

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木製ロッカー。

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広告も古いまま。
銭湯資料館みたいです。

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もう一枚の広告。とてもレトロ。

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他にお客さんがいなかったので、洗い場も撮りました。
奥の中津川堤防に向かって全面ガラスの明るいお風呂です。
手前が真水のお風呂で、奥が海水湯になっています。海水は少し濁りあり。

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モザイクタイル絵が描かれています。
ぶどうと子どものモチーフです。
(アダムとイブではないですよね)

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風呂上がりには涼めるように、建物脇に広い涼み台が用意されています。
夏だったら川風に吹かれて気持ちよさそう。

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汐湯の川側の外観はこうなっています。
浜辺のような。

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もうひとつ。
この汐湯は2階が休憩所(別料金)になっています。

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休憩所は2部屋に分かれていて、それぞれにこたつがありました。
ここからは中津川の堤防が窓の高さにあって、パノラマの眺めになっています。

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もう一つの部屋。
のんびり休憩して、またお湯につかってという過ごし方ができます。
この日はあまり余裕がなかったのですが。

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天井には天井扇。

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縁側的なスペース。
使い込まれています。

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備品がレトロで、これは煉炭ストーブ?火鉢?でしょうか。

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洗面台も古いのが付いています。

とてもぜいたくに過ごせる銭湯です。

<関連サイト>
 中津市HP「汐湯」


※水色のマークが汐湯の場所です

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2014年12月15日 (月)

国東半島芸術祭バスツアー(大分県)

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今回、九州訪問のタイミングと合ったため、国東半島芸術祭を見に行きました。
車で回るのに向いた会場で、レンタカーで回るという手もあったのですが、バスツアーが運行されていることもあり、これを利用しました。(今回、結構普通の旅行記になっています)
3会場を回る「歩いて旅するコース」です。

別府駅で拾ってもらって、最初に訪問したのは成仏(じょうぶつ)会場。

国東半島は低い火山がぼこぼこと並ぶ地形です。中央にある両子山から放射状に谷が伸びて6つの郷が開けています。そこに六郷満山という6つの寺院を中心とした神仏習合の文化があるとのこと。密教文化も盛んなようです。

成仏のあたりもそんな地形・地域でした。

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会場に近づくと地元の方が待ち構えていて、肉桂の根をいただきました。
噛むと甘くニッキの強い香りが口に広がります。
初めて食べましたが、こんなにはっきりした味がするものなんですね。

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作品に到着。縄文遺跡に家形のカウンターが設置されています。
遺跡であり、落石の可能性もある場所で、よく許可が下りたなと思います。防護柵などない分、場所の強い力が迫ってきます。
このように、この芸術祭ではサイトスペシフィックプロジェクトといって、その場所に根ざした作品が1つの柱になっています。1つの場所に1つの作品。

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この作品は参加型で、1人1人が家形の石に彫刻を彫り、各自の設定したペースでカウントアップまたはカウントダウンするカウンターが付いています。
これが壁面一杯に並んでいます。
現代の磨崖仏として作られているのだとか。
国東半島に数多くある磨崖仏にどれだけの人が関わったのか知らないのですが、そこに彫った一人一人の姿を想像するとまた違った見え方をします。

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近くの成仏寺にある仁王像。
車窓から度々仁王像を見かけましたので、国東半島ではとてもありふれているようです。
狛犬のように並んでいます(ただしお寺)。

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近くの集会所では特産品の販売とともに、地元の方がお接待をしてくださっていました。
このあたり大地の芸術祭に似ています。

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続いて岐部へ。
昼食には地元食材を使ったお弁当が出ました。
資料館と写真展会場になっている旧有永邸の和室でいただきます。

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和室の凝った欄間。
ツアー参加者と話し込んでしまって、館内を見る時間があまりありませんでした。失敗。

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岐部はキリシタンの郷だったとのこと。
川俣正さんの説教檀という作品が設置されています。
形としては空中の遊歩道です。
木漏れ日が美しいそうなのですが、この日は雨空で残念。

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その先まで行くと海を眺めることができます。
16世紀にこの地に生まれ、エルサレムに巡礼したペトロ・カスイ岐部にちなむ作品だそうです。

その作品解説とともに、制作時のエピソードとして、お茶の時間のたびに差し入れに登ってきたちっちゃなおばあちゃんの話なども聞かせていただきました。

海辺にはエビの養殖場だったという池があり、それも気になります。

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ここでも地元農産物を販売していました。
まこもたけは名前は知っていましたが、食べるのは初めてです。

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続いては千燈プロジェクトに移動。
かつて千燈寺という大きな寺院があったのですが、戦国時代に大友宗麟の焼き討ちで焼失。その遺構として石畳などが残っています。
下の方でバスをおりて、石畳の道を登っていきます。

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立派な石垣があります。このあたりがお寺の中心。

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仁王像も残っています。

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さらに登っていくと奥の院があります。
岩屋を利用していて、深い歴史を感じさせます。

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おびただしい五輪塔群。
旧千燈寺跡全体として、森と遺構の取り合わせが不思議な感覚を呼びます。

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さらに山道を登っていって、ようやくここの作品にたどりつきます。
目指すは稜線上に立っているあの人影。

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この日は霧が深く、雨も降る中、一般のガイドは中止されていたのですが、ツアーということで連れて行ってもらえました。

アントニー・ゴームリーさんの等身大の像です。
彼は世界のあちこちに、自分自身で型どりした鋳鉄像を立てているそうです。
この写真では伝わらないかもしれませんが、かなり冷や冷やしながらたどりつきます。

ここでは設置にまつわる苦労話を教えてもらいました。
釣り人を呼んできてワイヤーを飛ばしたり、材木搬出用のケーブル技術を使ったりと、設置場所が設置場所なだけにかなり大がかりです。テストのために作られたコンクリート製のダミーちゃんというのがあり、ダミーちゃんクッキーまで売っていて、その派生振りが面白いです。

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視線の先はこんな風景。
かなり急峻な地形で、たぶん霧が晴れていたらもっと怖いと思います。
本当は海が見えるそうなのですが。
残念ですが、天気のことは仕方ありません。
改めて来てみたいと思います。

ここまででほぼツアー目的は終了。

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最後に道の駅に寄って帰ります。
地元食材を使ってデザインに凝った商品が作られているのも、大地の芸術祭などと似た展開です。

一人で回っていては間が持たないかなと思いますので、バスツアーは助かります。
国東半島芸術祭のコンセプトがよく分かるツアーでした。


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2014年12月 5日 (金)

別府に立ち寄る(大分県別府市)

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門司での近代建築写真展に合わせて、先月、九州に出かけてきました。
このところ私は、九州にはフェリーで行って新幹線で帰るのが定番になっています。今回は大阪南港発、別府行きのさんふらわあに乗りました。
大阪から別府はフェリーで出かけるところで、距離の割に身近。
阪神・別府航路の歴史は明治45年に始まり、100年以上にもなるそうです。
商船三井築港ビル(旧大阪商船ビル)からの出発だったのでしょうか。

(参考)「阪神/別府・大分航路 今昔物語」(商船三井HP)

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翌朝、別府観光港着。
温泉郷から湯煙が立ちのぼっているのを眺めると、別府に来たなあと思います。
たぶん、30年振りぐらいの別府。

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港からバスで別府駅に向かう途中、洋風建築の銭湯が目に入って引き返しました。

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大正13年築の駅前高等温泉です。入浴は200円。
もちろん天然温泉です。
宿泊もできるのですが、満室でした。

ちょうどお風呂に入りたいところだったので入浴。
貸切状態でした。決して広くはありませんが、一人なら十分です。

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つややかなお湯。

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面白い柄のタイルが使われています。

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この日から別府ではベップ・アート・マンスというイベントが開催されていました。
私自身は国東半島芸術祭のツアーに参加したので(次の記事で紹介予定)こちらはほとんど見られませんでしたが、まちなかを使ったアートイベントで面白そうなものもあります。

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晩に再び、別府に戻りました。
今では希少感のある映画館があります。
ブルーバード劇場は新しい劇場かと思ったら、昭和24年創業の歴史ある映画館なんですね。
単館には厳しい時代によく残っています。

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ベップ・アート・マンスのイベントを一つだけ見学。
「風穴」といって、普段から通り抜けられるビルの通路を、アートの展示空間にしています。

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まちなかには格式のある市営温泉の竹瓦温泉があります。
今回は時間的に見送りましたが、もったいなかったかな。

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別府駅で見かけた駅名表示。
レトロな雰囲気を醸しています。

今回の別府は移動の拠点として立ち寄っただけでしたので、改めてゆっくり回らないといけないかなと思います。

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