« 2013年7月 | トップページ | 2013年9月 »

2013年8月

2013年8月27日 (火)

宝山寺獅子閣(生駒市)

130811hozanji1
※クリックすると拡大します

以前、「ひろの東本西走」で紹介されていたのが気になっていた宝山寺獅子閣。夏に特別公開されていると知り、出かけてきました。
近鉄奈良線の生駒駅で降り、生駒ケーブルで鳥居前から宝山寺まで。
歩いて行けない距離ではないのですが、この暑さでは歩く気になりませんでした。

駅からさらに階段を上がっていくと、山に囲まれた境内が現れます。
思った以上に本格的なお寺で、修行場の雰囲気があります。
右の屋根越しにちらっと見えているのが、獅子閣です。

130811hozanji2
横から見た獅子閣。
清水寺のように崖に足場を組んでいます。

130811hozanji3
※クリックすると拡大します

獅子閣の正面から。
入場料500円で、資料や記念のしおりがもらえました。
見ての通り、明治の擬洋風建築です。

洋風の客殿を建設するため、第14世乗空さんが越後出身の腕の良い大工を横浜に3年間留学に送り、明治15〜17年に建てたものだそうです。

以前は非公開だったのですが、5年がかりの大改修工事をへて2010年に公開されて以来、たびたび公開されています。

130811hozanji4
柱が半分漆喰で塗り分けられています。面白い。

130811hozanji5
※クリックすると拡大します

中に入るとまずは洋風の部屋。
螺旋階段が2階に上がっています。
創建時には電気はなかったので、ランプは後付け。

130811hozanji6
※クリックすると拡大します

隣には和室が2室あり、能の場面を描いたふすま絵があります。

130811hozanji7
面白いのが漆喰壁の仕上げ。
光沢のある仕上げです。こんな方法もあるのですね。

そして、明治らしい色ガラスもはまっています。
解説していただいたところによると、ほんとなのかどうか、それぞれの色ガラスを通して庭を見ることで、四季を感じられる趣向だそうです。
もしそうなら、風景そのものにフィルターをかけてしまうなんてすごい。

130811hozanji8
例えば青ガラスから。
たしかに雪景色に見える!

130811hozanji9
緑なら新緑の季節。

130811hozanji10
赤なら炎暑の季節。(実際に暑いですが)

130811hozanji11
続いて、らせん階段で2階に上がります。

130811hozanji12
※クリックすると拡大します

2階は和室が2間あります。
こちらも立派なふすま絵が描かれています。
天井は格天井。

130811hozanji13_2
※クリックすると拡大します

床の間と書院。
金箔で塗られています。

法要の際に貴賓をお通しした部屋で、宿泊施設ではないそうです。

130811hozanji14
また1階、2階ともベランダがあって、崖の上ですので良い眺めです。

130811hozanji15
もう少しディテールも紹介します。
最近必ずチェックする釘隠。
桐の花がモチーフです。

130811hozanji16
しかも、少なくとも3パターンはあります。
凝った釘隠です。

130811hozanji17_2
もう1種類の釘隠、説明によると菊らしいのですが、これ、菊でしょうか。

130811hozanji18
同じく最近チェックする引手。
1階のふすまには、七宝の素晴らしい細工の引手が付いています。

130811hozanji19
2階のふすまにも凝った引手が付いています。
宝珠のようなつまみも面白い。

130811hozanji20
他には輸入ものの金具類も見もの。

素材にしても細工にしても、全体にかなり凝って建てられたことが分かります。
小さな建物ですが、とても見応えがありました。

なお、夏の特別公開は終わりましたが、次は2013年10月1日〜6日に秋の特別公開があります。
「重要文化財 獅子閣秋の特別公開」


<関連サイト>
 ひろの東本西走「宝山寺・獅子閣 特別拝観−1」
        「宝山寺・獅子閣 特別拝観−2」

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013年8月26日 (月)

ニッケ印南工場(兵庫県加古川市)

130428nikke1
高砂市の宝殿に竜山石を訪ねたときの番外編です。

せっかくレンタサイクルを借りましたので、ニッケ印南工場まで足を伸ばしました。
以前の記事でも少し触れましたが、印南工場は加古川工場と向きあう、加古川の西岸にあります。加古川工場が縮小の一途なのに対して、印南工場はほとんどそのままの規模に見えます。

加古川工場は明治32年操業開始ですが、印南工場も大正8年竣工なので100年以上の歴史があります。

130428nikke2
まず敷地の西側から。
赤煉瓦の塀が延々と続いています。

130428nikke3
西門からのぞき込むと気になる建物もありますが、近づくことはできません。

130428nikke4
印南工場の配置図はこうなっています。
関連会社も入っているようです。

130428nikke5
南の端ではのこぎり屋根の赤煉瓦工場を間近に見ることができます。

130428nikke6
煉瓦塀に沿って水路があるのは加古川工場と同じ。
羊毛を洗った後の水を排水していたのでしょう。

130428nikke7
あまり中の様子がうかがえないままに、東側に来ました。
古い町並みが残っています。

130428nikke8
東側からは、印南工場のシンボル的な円形の塔が見えます。
大正8年頃の防火タンクで、隠れていますが隣に低い用水タンクもあります。

130428nikke9
東門の守衛詰所。
いい建物です。
人であふれたのか、ひさしが広く出ています。

130428nikke10
夕方は逆光になってしまいますが、ニッケの用水タンクとのこぎり屋根の煉瓦工場です。

130428nikke20
敷地の北端はJR山陽本線で、しかも電車は盛り土の上を走っていますので、むしろ電車の中からの方が工場の様子がよく分かります。

130428nikke21
延々と連なるのこぎり屋根。
前の写真とこの写真は今年の3月に撮ったものです。

昨年の秋には株主の方向けに見学会を行われたそうで、一般にも見学する機会があったらなと思います。

130428nikke11
西岸から見たニッケ加古川工場。

130428nikke12
川の中に橋脚の跡が残っています。
かつて両工場を結んでいた橋の跡だと思います。

130428nikke13
ニッケ加古川工場はというと、解体が進んでいました。
跡地に市民病院ができることになっています。


より大きな地図で 加古川・高砂 を表示

<関連記事>
 「加古川の近代を訪ねて(2)ニッケ工場」

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013年8月 6日 (火)

天下茶屋のレトロアパート

130803isseiso1
※クリックすると拡大します

天下茶屋(聖天下)を歩いていると、レトロな木造アパートが現れました。
気にしていると出会うものですね。
それほど飾り気はない建物です。

130803isseiso4
※クリックすると拡大します

東側から見ると中庭があることが分かります。
グーグルマップで見ると、逆コの字型の建物です。

130803isseiso8
※クリックすると拡大します

飾り気の少ない建物でも、正面だけは見どころが多くて、少し凹んだ玄関に両側の壁が曲面を描いていたり、玄関扉が軽くアーチを描いていたりします。

130803isseiso3
アパートの名前は「一聖荘」。
右から書いてあるのはもしかして戦前物件?
検索してみたら、ヒットしたのはMANAZOUさんという方のブログ1件でした。

一冨士荘と同じ「一○荘」なのは、昔の流行なのでしょうか。

130803isseiso2
玄関前の敷石も良いです。
錠前がかかっていて、住んでおられないふうなのが残念です。

130803isseiso5
2階の木製サッシの窓。

130803isseiso6
1階の木製格子。

130803isseiso7
大きな塵芥箱もあります。
通用口は木戸。

大阪にはまだこんな木造レトロアパートが埋もれているんですね。


より大きな地図で レトロなアパート を表示

<関連記事>
 「松崎町のレトロアパート」
 「大正アパートの門柱」
 「大正区のレトロアパート」
 「大阪のレトロアパートいろいろ」
 「磯路の木造アパート」
 「長居のレトロアパート」
 「なんばの千南荘」
 「岸里トライアングル」
 「岸里トライアングルのアパート」
 「新・福寿荘を探検」

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2013年8月 4日 (日)

竜山石を訪ねて(5)市営中筋住宅

130428nakasuji1
竜山石からは離れるのですが、竜山の南側をレンタサイクルで走っていると、平屋の住宅が並ぶ一角がありました。近くの人に尋ねてみると市営住宅です。

後で『高砂市市営住宅再生マスタープラン』で確認すると、昭和30年に建設された市営中筋住宅で、31棟・56戸があり、木造と簡易耐火造が混在することが分かりました。
高砂市内には他にも木造市営住宅がたくさん残っています。
この中筋住宅も含め、建て替えや解体が計画されています。
(昭和9年築の橋向住宅というのが非常に気になりますが)

130428nakasuji2
木造についてはこんな感じです。
下見板張りの住宅で、妻入りで玄関横の角が一回り突き出した形です。

130428nakasuji3
角の部屋には木製手すりがあって、良い感じのデザインです。

130428nakasuji4
一方、簡易耐火造の住宅はこういう建物。

130428nakasuji5
既に解体されて空き地になった部分も多くなっています。
奥に公園が見えています。

木造市営住宅も、気になり出すとあちこちに残っているものですね。
建て替え計画のある他の住宅も見る機会があればと思います。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年7月 | トップページ | 2013年9月 »