« 2013年3月 | トップページ | 2013年5月 »

2013年4月

2013年4月29日 (月)

台東3丁目の看板建築など(東京都台東区)

130319taito1
探訪するときは、ある程度目的を持って訪れる場合と、たまたま通る場合がありますが、今回は東京出張の際、たまたま通りがかっての探訪です。
通りを歩いていると道の奥にこの建物があるのが目に入りました。
当然、近寄って見ます。

130319taito2
※クリックすると拡大します

遠目にも凝った建物と分かりますが、グリーンのスクラッチタイルや銅板での縁取りなど、近くで見ても美しく仕上げられています。
ショーウインドーがありますが、何のお店だったのでしょうか。

130319taito16
2階の戸袋は銅製で模様入り。

このあたりは台東区の台東3丁目で、戦災を免れた地域だとのこと。
関東大震災後の看板建築がたくさん残っています。
どこまでが戦前のものかは分かりませんが、あれこれと紹介してみます。

130319taito3
まず、同じ通りにガスライターサービスセンター・平坂商事と書かれた建物があります。飾りの柱があって、オーナメントが付いてと石造っぽい豪華なつくり。

130319taito4
こちらは銅板張りの3階建て看板建築。
3階建ての建物が多いです。

130319taito17
細い裏通りがたくさんあって、防火用水らしきものも置いてありました。今はプランターですが。

130319taito5
ラジエーター風の銅板張り。

130319taito18
これは1960年代ぐらいでしょうか。
面白いタイルの建物です。

130319taito19
出窓のある住宅。
壁をきれいにしていますが、ベースは古いかも。

130319taito6
どっしりした和風の建築もあります。

130319taito7
亀甲模様の銅板戸袋。

130319taito8
反対側は木の壁のままでした。
波板で覆われていますが、元は木の壁だったのでしょう。
町工場のようです。

130319taito9
この建物、手前は増築と思いますが、奥に丸窓が見えます。

130319taito20
腰までスクラッチタイルが張られていて、玄関扉は木のままです。

130319taito10
角に立つ近代建築っぽい建物。

130319taito11
波模様が印象的な看板建築。
隅のポイントに花のような模様が入っています。
3軒並びで、この建物は丸長紙店と書かれています。
紙の関係はよく見かけたように思います。

130319taito12
渋い銅板張りの看板建築。

130319taito13
ダイヤモンドマークが入るのは昭和の中期でしょうか。
森永乳業の販売店だったらしく、錆びたエンゼルマークやマミーのバルーンが残っています。

130319taito14
Wの銅板看板建築。

130319taito15
東京では珍しいと思うコンクリート製塵芥箱も見かけました(東京オリンピック前にほとんど撤去されたと聞いています)。

それにしても東京でも残っているところには残っているものですね。

なお、今回の写真はiPod touchで撮ったので、画質の悪いのも多いです。見にくくてすみません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

銀座の奥野ビル(旧銀座アパートメント)

130320ginzaapart1
東京に行ったついでに銀座の奥野ビル(旧銀座アパートメント)も見に行きました。
検索すると非常にたくさんの記事がヒットしますので、あまり説明はいらないですね。

昭和7年頃に建てられた高級アパートです。設計者は川元良一といって、初期の同潤会アパートや九段会館を設計した人。最後の同潤会アパートを見納めたのと同時に見るというのは感慨深い気もします。

建物の真ん中にスリットが入っていますが、これは左が1期、右が2期と2期に分かれて建設されたためだそうです。スクラッチタイルの落ち着いた雰囲気で、7階は増築なので雰囲気が違います。

<参考>
 大月敏雄氏の『集合住宅の時間』の「第五章 迷宮のスタジオ・アパートメント」(2006年)

130320ginzaapart4
下から見上げたところ。窓を縁取っているのが面白い。
窓辺に植物を植えているところが多く、土のような壁に合っています。

130320ginzaapart2
奥野ビルがアパートだったのは戦前まで。戦後にオフィスビルとなり、今はギャラリービルのようです。6階までギャラリーが入っているので見学しやすいです。

130320ginzaapart3
1階ロビー。
一歩足を踏み入れると広がるタイルの世界。
落ち着いた色合いです。

130320ginzaapart7
何に使われたか、小窓。

130320ginzaapart8
開閉手動のエレベータも名物です。

130320ginzaapart9
エレベータの階数表示。

130320ginzaapart5
とても品のある階段室です。
地下にはかつて共同浴場があったらしい。

130320ginzaapart10
途中階のエレベータと階段室。

130320ginzaapart6
途中階の階段。
ちょっとずつ違います。

130320ginzaapart11
面白いのが、階段脇に窓があって、隣の階段が見えるんですよ。

130320ginzaapart13
7階へは階段が続いています(立入禁止)。

130320ginzaapart12
空室になっている部屋をのぞき込んでみました。
住宅はどんどん建て替えられてしまいますが、ギャラリービルとして戦前のアパートが残るのは貴重なことですね。見学もしやすいので、見に行く者としてはありがたいことです。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年4月28日 (日)

雲雀丘の洋館群(宝塚市)

130421hibarigaoka1
宝塚市にある雲雀丘は、阪急宝塚線・雲雀丘花屋敷駅の北側にあり、大正5年から阿部元太郎という人が個人で開発した住宅地だそうです。阿部元太郎は、それ以前に神戸・住吉村の観音林・反高林で土地の分譲をした人とのこと。
雲雀丘では斜面地形を活かした開発が行われました。
今回の記事は下記の論文を参照しました。

<参照>
 中嶋節子さん「近代における宝塚市雲雀丘住宅地の開発経緯 とその性格 一阿部元太郎による開発を中心に-」(1998年、大阪市立大学生活科学部紀要)PDF

住宅以外にも開発時の名残があって、その一つが駅前から伸びるシュロ並木です。シュロ並木って珍しい光景ですね。

前回までの記事で旧安田邸高碕記念館、S邸を紹介しましたが、それ以外に今も残る雲雀丘の洋館群を紹介します。

130421hibarigaoka2
まず駅の北東にあって一際目を引くT邸。
他の住宅が大きな敷地の庭木の奥に建っているのに対して、このT邸は道に面して建っているのでよく眺められます。大正初期の建築だそうです。

宝塚市では都市景観形成建築物というものを指定していて、全部で20件あるのですが、この建物も含めて多くが雲雀丘にあります。

130421hibarigaoka3
1階と2階の窓の間に、セセッション風の装飾が使われています。

130421hibarigaoka4
ステンドグラスも外から見えます。

130421hibarigaoka5
こちらは和風の住宅の門。

130421hibarigaoka6
坂を登っていくと、Y邸があります。
左に見える車庫も古いもののようです。

130421hibarigaoka8
住宅部分を拡大してみました。

130421hibarigaoka7
M邸は昭和2年、ドイツ人による設計の住宅。
ここから先、洋館が連続していて、他では見ないようなまとまった景観です。

130421hibarigaoka9
眺望を重視して開発されただけあって、素晴らしい眺めです。
シュロの木もいいアクセントになっています。

130421hibarigaoka10
こちらはK邸。あめりか屋によって、昭和2年に建てられました。とてもきれいに維持されていますね。

130421hibarigaoka11
木の格子状の装飾がユニークな別のK邸。
これも昭和2年の建築です。
よく見えないのが残念です。

130421hibarigaoka12
また別のK邸。大正11年建設です。
よく見えません。

130421hibarigaoka13
これも見えにくいのですがM邸。

130421hibarigaoka15
上から見ると見やすいです。

130421hibarigaoka14
平屋建てのK邸。

130421hibarigaoka16
赤い屋根が印象的なK邸。
赤い屋根が多いのは、阿部氏が赤い屋根を勧めていたのも理由らしいです。

130421hibarigaoka17
これらの住宅の中では一番高いところにあるM邸。
昭和10年頃なのでこれらの中では新しい住宅です。

130421hibarigaoka18
初期の郊外住宅地らしく蔵がありますが、そんなにたくさんあるようには感じられませんでした。

130421hibarigaoka19
前にも紹介したT邸。
大正11年頃、あめりか屋によって建てられました。

130421hibarigaoka20
最後にかなり見えにくいですが、T邸。

庭木の向こうにあってよく見えない住宅も多いのですが、逆にそれぞれからの眺めは素晴らしいことと思います。今後もっとオープンガーデンに参加されるお宅が出てこないかなと淡く期待します。

<関連記事>
 「雲雀丘花屋敷でオープンガーデン開催中」
 「雲雀丘の旧安田邸オープンデー」
 「雲雀丘の高碕記念館とS邸」
 目次「近代の郊外住宅地と別荘地、社宅」

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013年4月25日 (木)

雲雀丘の高碕記念館とS邸(宝塚市)

130421opengarden6
宝塚オープンガーデンフェスタを機会に雲雀丘を訪ねた訳ですが、旧安田邸に続いて、同じく公開されていた、近くの高碕記念館とS邸も訪ねました。S邸には2日連続です。

高碕記念館はヴォーリズ設計で、大正12年に医学博士の諏訪氏のために建てられた住宅です。この日もヴォーリズファンが訪ねてきていました。

昭和4年からは高碕達之助氏の住宅となりました。高碕氏は東洋製罐の設立者で、初代電源開発総裁でもあります。現在は東洋製罐の関連団体の東洋食品研究所が所有していて、毎週水〜金に庭が公開されるので、所員の方が詰めておられるそうです。

最初の写真は昭和13年に増築された玄関です。

130421opengarden11
きれいすぎるほどの補修がされています。
煙突の形がヴォーリズっぽい。

130421opengarden7
玄関脇のベンチがかわいいデザインでした。

130421opengarden5
敷地は高低差がかなりあって、正門からは階段を登っていきます。
枯山水の砂紋のような石が面白い。

のちに玄関が付け替えられたのも、上り下りがたいへんだったからでしょう。

130421opengarden8
登り切ると前庭の広いテラスに出ます。
ここからは西摂平野から大阪平野が一望でき、素晴らしい眺めです。

130421opengarden9
なぜかライオン像があって、京都方面ににらみを利かせています。

130421opengarden10
屋内には入れないのですが、戸が開け放たれているので、古い暖炉などを見ることができました。

130421opengarden12
続いて、登録文化財のS家住宅です。設計者は宝塚ホテルや六甲山ホテル、西宮市役所などを手がけた古塚正治氏だそうです。洋館と和館が並び立っています。

130421opengarden13
こちらのお宅も眺望が良くて、庭木越しに西摂の平野が広がっています。

130421opengarden14
ご主人によると、大きな沓脱石の上から眺めるのがお勧めだとか。
ここは和館部分です。

130421opengarden15
洋館部分をこの角度から眺められるのはこの時ならでは。
お庭のご自慢はバラだそうなのですが、この時期にはまだ咲いていません。バラの季節にも独自にチャリティ・オープンガーデン&ミニコンサートを開催されているそうです。
ちなみに昨年は5/19(土)に開催されていました。

130421opengarden16
三段重ねの噴水。
しゃちほこが水を吐きます。

130421opengarden17
庭は急な斜面地形を活かしていて、美しい山の中を散策しているようです。

130421opengarden18
屋敷の中でも結構な高低差があります。
菜園から眺める竹林。庭でたけのこが採れるという。

130421opengarden19
庭に滝もあります。
紅葉があるので、秋もきれいなのでしょうね。

130421opengarden20
庭には灯籠がたくさんありました。

130421hibarigaoka21
洋館部分の勝手口。
素敵な扉です。

この2軒のお庭を拝見するだけでも、ゆっくりお話などして、結構のんびり過ごすことになりました。
オープンガーデンといっても、あまりたくさんは回れませんね。

別のお宅で居合わせた女性グループがお庭のいろんなところをほめているのを聞いて、あれだけほめられるとまた来年までがんばって庭の手入れをしようと張り合いができるなと感じました。結果として町が美しくなって、住民にも快適で、オーナーさんは元気になる。好循環が生まれるいい仕組みだと思います。

<関連記事>
 「雲雀丘花屋敷でオープンガーデン開催中」 2013年4月
 「雲雀丘の旧安田邸オープンデー」 2013年4月
 「雲雀丘の洋館群」 2013年4月
 「オープンガーデンがいっぱい(熊野市)」2007年5月

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年4月21日 (日)

雲雀丘の旧安田邸オープンデー(宝塚市)

130421yasuda1
昨日の今日で、雲雀丘の旧安田邸を訪問しました。
宝塚オープンガーデンフェスタの期間中では唯一のオープンデーです。
肌寒くて、お天気雨も降りましたが、爽やかな天気でした。

前回の記事で紹介した通り、旧安田邸は大正10年に建てられました。所有者の安田辰治郎氏が海外赴任中に見た北米の住宅を参考に、素人建築家として和大工とともに建てた洋館です。
この建物は宝塚市に遺贈され、今は宝塚市の所有になっています。

130421yasuda4
このお屋敷、遠目にはこのように屋敷森に囲まれてほとんど姿が見えません。

130421yasuda2
オープンデー開催中を示す看板。
オープンデーの企画として、カフェが出店していました。
(琴のコンサートは事情により中止)

130421yasuda3
門からのぞいても庭木に遮られてほとんど建物は見えません。

130421yasuda5
ところが裏側に回ると明るい庭を前に華やかな建物が姿を見せます。
とくに今日は青空に映えて、とても絵になります。

130421yasuda10
庭は地元の有志の方が草刈りなど手入れをされています。
「歴史的建造物復興宝塚浪漫物語委員会」という組織で、建物の保存と利活用を考えておられます。現状では建物の傷みが激しく、宝塚市として安全を保証できないということで、一般の人は立入禁止になっています。

130421yasuda9
建物は3階まである中央部分と両翼の3つの部分に分かれています。
中央と西側は1階部分が板張りで、2階以上はスペイン風(?)の塗り壁になっています。

130421yasuda7
2階の壁にはウインクするライオンの飾り(オーナメント)。
(ウインクはそう見えるだけですが)
漆喰細工でしょうか。

130421yasuda8
鎧戸にみな三日月マークが入っているのが面白いところです。

130421yasuda11
東側は庭に張り出していて、岩がごつごつと飛び出していたり、石の塊が壁に貼り付けられていたりします。山荘のイメージなのでしょうか。

130421yasuda18
カラフルな石が張られています。

130421yasuda13
建物には入れないのですが、窓を開けていて、のぞきこむことはできるようにされていました。
洋間であっても、天井に網代のようなものが張ってあったり、照明が和風だったり、部分的に和の要素が入っています。2階西側には畳の和室もあるそうです。

建築当時の様子をかなり留めているように見えるので、補修される場合も、あまりきれいにしすぎなければ良いなあ、直す前に見学したいなあと思います。勝手なお願いですが。

130421yasuda14
1階中央部分。ステンドグラスが多用されています。

130421yasuda17
ステンドグラスの照明具。

130421yasuda15
ごつごつした暖炉。
庭に向かってベンチが置かれています。

130421yasuda16
1階東側の暖炉。こちらはすっきりしたタイプです。

130421yasuda6
南側は庭に入らないと見ることができなくて、このサプライズ感は貴重だと思います。
どこも建物の維持管理には苦労されていますが、うまく補修して利活用されることを期待したいと思います。またいずれ訪ねることになりそうです。

最後に2つお知らせをいただきました。

(1)4/27(土)の夜9時からテレビ朝日系列で放映される、
   ドラマ「SP警視庁刑事課Ⅲ」に、この旧安田邸と
   近くの高碕記念館が関係者の家として登場。 
    →市HP

(2)次回のオープンデーは5/19(日)14〜15時です。
   男性だけのゴスペルクワイアの「G.T.Ⅱ」の
   コンサートだそうです。このお庭が会場です。
   参加費500円(お茶付き)で、参加費は復興基金に。

<関連サイト>
 近畿都市美協議会HP「平成24年度 都市景観研修会」
 ・PDF資料にもリンク。最初のものが分かりやすいです。
 ひろの東本西走「雲雀丘花屋敷・旧安田邸」
 まちかど逍遙「雲雀丘花屋敷 旧安田邸」

<関連記事>
 「雲雀丘花屋敷でオープンガーデン開催中」 2013年4月
 「雲雀丘の高碕記念館とS邸」 2013年4月
 「雲雀丘の洋館群」 2013年4月
 「寄らされて新宮、西村伊作邸」 2007年5月
 「栗原邸(旧鶴巻邸)の見学会」 2008年11月


| | コメント (2) | トラックバック (0)

雲雀丘花屋敷でオープンガーデン開催中(宝塚市)

130420hibari1
宝塚市の雲雀丘は大正5年に開発の始まった古い斜面住宅地です。今も多くの洋館が残っていて、雲雀丘花屋敷の駅を降りると目の前にもうお屋敷があります。

宝塚市では毎年、個人邸や事業所のお庭などを公開していただく宝塚オープンガーデンフェスタを開催されていますが、その中に近代建築の洋館も含まれているということで、雲雀丘花屋敷に出かけました。
12回目で、今年は4月20日(土)〜24日(水)の開催です。

マップ(パンフレット)はこちらで見られますので、事前にご確認ください。パンフレットは、雲雀丘花屋敷駅では東改札の改札内に数部ありました。

130420hibari2
坂を登っていくと、鬱蒼とした屋敷森の奥に旧安田邸があります。ここもオープンガーデンの対象の1つです。
4月21日(日)のみの公開です。

130420hibari4
※クリックすると拡大します

説明にもありますが、安田辰治郎氏が北米に赴任した際、現地の住宅に興味を持ち、素人ながら独力で設計して大正10年に建てた住宅だそうです。
現在は宝塚市と地域で管理されています。

130420hibari5
歩いて行くと次々に古いお屋敷が現れます。
和風の住宅もあって、これは昭和10年のI家住宅の門。

130420hibari6
あめりか屋の設計で大正11年頃に建てられたT家住宅。

130420hibari7
その隣、急斜面の上に赤い屋根の住宅が見えてきました。

130420hibari8
表に回ると登録有形文化財のプレートがはまっていて、大正8年に建てられたS家住宅です。設計者は宝塚ホテルを手がけた古塚正治氏だそうです。

130420hibari9
ここもオープンガーデンに参加されているので、お庭側からも眺めることができます。
地形を活かしたアップダウンの連続する広いお庭で、眺望も良いです。良いお庭でした。
残念ながらオーナーさんにはお会いできませんでした。
公開は、20日(土)・21日(日)のみ。

130420hibari15
手前の和館と洋館がセットになっています。

130420hibari14
もう一つオープンガーデンに参加されているのが、高碕記念館(旧諏訪家住宅)です。大正12年、ヴォーリズ設計の建物で、今は東洋食品研究所さんが所有しながら公開されています。
改めて見せていただきたいと思っています。

130420hibari10
このほかにもオープンガーデンには関係ないですが、洋館があって、これはO家住宅。

130420hibari11
大正11年、鈴木冬造設計のK家住宅。
それにしても赤い屋根が多いですね。

130420hibari12
かなり高台に見えた住宅。

130420hibari13
さらにその手前にも洋館。

今回、カメラを忘れたこと、天気が悪かったこともあって、あまりしっかり写真を撮っていないので、改めて出直したいと思っています。

オープンガーデンのお庭に関しては、写真を無断で撮らないようにという注意があるということと、やはりお庭を見せていただくのが趣旨ですので、お庭を拝見してお話するということを心がけたいと思います。

<関連サイト>
 近畿都市美協議会HP「平成24年度 都市景観研修会」
 ・PDF資料にもリンク。最初のものが分かりやすいです。
 ひろの東本西走「雲雀丘花屋敷・旧安田邸」
 まちかど逍遙「雲雀丘花屋敷 旧安田邸」

 宝塚オープンガーデンフェスタ2013
 ・オープンガーデンフェスタのうち雲雀丘花屋敷エリアはごく一部です。宝塚市の山本は植木の町で、造園会社の庭なども公開されますので、それも面白そうです。 

130420hibari16
なお、駅の南側にある雲雀丘学園の敷地内に、雲雀丘開墾碑が移設されているのが見えました。内容を読みたいところです。

<関連記事>
 「雲雀丘花屋敷でオープンガーデン開催中」 2013年4月
 「雲雀丘の旧安田邸オープンデー」 2013年4月
 「雲雀丘の高碕記念館とS邸」 2013年4月
 「雲雀丘の洋館群」 2013年4月

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年4月17日 (水)

南甲子園のアールデコな塀(西宮市)

130330kagayaku1
西宮市の浜甲子園健康住宅地を見に行った帰り、すっかり暗くなった帰り道に見た墓地の壁がアールデコに見えたので、先日改めて確認に立ち寄りました。
立派な石の門柱が立っています。

130330kagayaku2
同じ並びにもう一つ入口があります。

130330kagayaku3
放物線アーチの柱が塀の所々に埋められています。
時々古い橋の親柱で見かけるタイプ。

130330kagayaku4
立派な門柱の裏側に回ってみると、昭和6年建造の刻印がありました。
やはり時期的にアールデコのデザインなのでしょう。

130330kagayaku5
墓地内に同じく昭和6年の記念碑が立っているのですが、これは何の記念碑なのか説明がありません。

130330kagayaku8
※クリックすると拡大します。

この墓地から南の南甲子園2・3丁目では、大阪毎日新聞社・東京日日新聞社主催で、昭和11年に「輝く日本大博覧会」が開かれました(本会場)。
写真の左上に松の生えた墓地があるのが分かりますでしょうか。
この北側の壁がアールデコの壁です。

写真右奥の集落も気になります。

130330kagayaku6
その集落の方にも行ってみました。
狭い路地に旧集落の名残があります。

130330kagayaku7
こちらの建物は玄関のアーチが特徴的です。
周辺の状況を見ると、「輝く日本大博覧会」の閉会後、跡地は宅地化されたようです。
この博覧会の痕跡を見つけて記事にしたかったのですが、残念ながら見つけられませんでした。


<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」
 「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
 「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」
 「浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物」
 「浜甲子園健康住宅地(4)3丁目の住宅」
 「旧鳴尾競馬場スタンド」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年4月 9日 (火)

海中から現れる阪神パーク跡(西宮市)

Koshienhama
浜甲子園健康住宅地の取材で訪れた甲子園浜。
普段の様子はこんな感じで、所々に不思議なコンクリートのかたまりが点在しています。

130330koshienhama1_2
※クリックすると拡大します

ところが、大潮の干潮時には様子が一変。こんなものが姿を現します。
左に見えるコンクリートの固まりが上の写真と同じものなので、見比べてみて下さい。
これは何か? 戦前にこの場所にあった浜甲子園阪神パーク(今のららぽーとの場所に移転するのは戦後)や海水浴場、また戦時中にできた鳴尾飛行場の遺構らしいのです。

たまたま、ちょっと歴史っぽい西宮「昭和〜旧阪神パークそして鳴尾飛行場」というブログ記事を読んで、ぜひ見てみたい!と大潮の日を狙って訪ねました。
ブログに非常に詳しく説明されていますので、私は写真だけでいいかなという感じです。

130330koshienhama2
※クリックすると拡大します

基礎のようなものがぽんぽんと並んでいます。

130330koshienhama3
何かの四角い枠。

130330koshienhama4
これも四角い箱。

130330koshienhama5
何か丸いものも。

130330koshienhama6
※クリックすると拡大します

何がどうなっていたのか、想像をかき立てられます。
とにかくおびただしい数のコンクリート片やら煉瓦やら。

130330koshienhama7
※クリックすると拡大します

護岸跡がカーブを描いています。

130330koshienhama8
※クリックすると拡大します

飛行場の滑走路先端部かという舗装面。

130330koshienhama9
※クリックすると拡大します

この角度から見ると全景がよく分かります。
手前には水に浸からない護岸が残っています。
その先に水没した護岸が続くのが見えます。

Hanshinpark
※クリックすると拡大します
<昭和7年修正測量 仮製版1万分の1地形図「西宮首部」陸地測量部発行をベースに追記>

現在の護岸は元あった阪神パークの遺構を半分に割る形で作られています。
阪神パークは、枝川の廃河川跡開発の一環で、昭和4年に甲子園娯楽場としてオープンしました。ちょうど枝川の河口部にあたります。昭和7年に浜甲子園阪神パークとなり、昭和18年に鳴尾飛行場建設のため閉鎖されるまで営業していました。飛行場は敗戦後、米軍に接収されます。
昭和25年には、現在のららぽーと甲子園の所に阪神パークが移転開業します。
私は子どもの頃にここに連れて行ってもらいました。

130330koshienhama10
凜太郎さんのブログに出てくる遊園地のライオン像をぜひ見たいと思って、グーグルマップや写真を手がかりに探しました。難儀しつつ、やっと発見。こんなに海草に覆われています。

130330koshienhama11
近くに落ちている枝や貝殻で掃除してこの状態。
フジツボなどがこびりついていて、思った以上に大変です。
掃除道具やバケツがないときれいに洗えません。

130330koshienhama12
※クリックすると拡大します

この赤丸の場所にライオン像があります。
遠目には分からないでしょう?
掃除後なのでまだ分かりますが。

130330koshienhama13
逆にライオン像側から見ると、こういう位置関係です。

130330koshienhama14
帰りにもう一つの滑走路先端部の方も確認してきました。

大潮の日の干潮時しかみられない(実際には大潮でなくても良いのかもですが)というのはイベント性があってとても面白いと思います。
整備してほしいような、このままでいいような、そんな遺構です。


より大きな地図で 西宮 を表示
空中写真で見るとうっすらと輪郭が浮かんでいます。

<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」
 「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
 「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」
 「浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物」
 「浜甲子園健康住宅地(4)3丁目の住宅」
 「旧鳴尾競馬場スタンド」

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2013年4月 6日 (土)

茨木市の住宅いろいろ

130314ibaraki1
茨木市の春日1丁目のあたり(JR茨木駅付近)を歩いていると、青いトンガリ屋根が目に入りました。
和館にくっついているので洋館付き住宅らしい。
表に回って確認します。
(この写真は後日)

130220ibaraki5
ところが簡単には近づけなくて、270度回ってようやく門にたどり着きました。
しかもまだ距離があります。

130220ibaraki6
見たところ、洋館部分がしっかりデザインされているようです。

130314ibaraki4
また別の家の渋い門柱。遠目にはスクラッチタイルですが、所々、クレーター状の模様が入っています。

130314ibaraki2
昔なつかしい板塀の庭付き住宅。

130314ibaraki3
町名看板がテープで描き直されていて、映画セットのようです。

120216ibaraki9
同様にまとまって開発されたような住宅を、市の中心部の所々で見かけます。

130119ibaraki10
これもそうです。

120216ibaraki8
阪急茨木市駅のすぐ近くにある住宅。
赤い屋根瓦と壁の色が合っています。

130220ibaraki7
※クリックすると拡大します。

阪急茨木市駅の南の大手町にはこの洋館付き、というより洋玄関付き住宅。
斬新な折衷の仕方ですね。
日本近代建築総覧にも掲載されています。

茨木の住宅は結構バラエティがあって楽しめます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年4月 3日 (水)

鳳明館・台町別館に泊まる(東京都文京区)

130319homeikan1
さて、チェックインのために鳳明館に向かいます。
今回、鳳明館に泊まったのは、前に「まちかど逍遙」「ひろの東本西走」で紹介されているのを見て、ぜひ一度泊まってみたいと思っていたからです。
場所は初めて訪れるにはやや分かりにくいところにあります。
本郷の急な坂道を登っていくと鳳明館の本館が見えてきました。

ネットで予約を入れたのですが、鳳明館は本館・台町別館・森川別館の3つの建物があり、その時点ではどれになるのか分かりませんでした。取りあえず(本館に入りたかったので)本館で声を掛けると、「お客様は台町別館です」とのことで、向かいの台町別館に案内してもらいました。


130319homeikan2
台町別館は昭和22年に住宅として建てられた建物です。

学芸出版社のシンポジウムで鳳明館のご主人が語った内容の記事があって、非常に興味深いので、ぜひ読んでみて下さい。
 →「こだわりを持った和風旅館」

ご主人の語るところによると本館は明治30年代に下宿屋としてスタートしたもので、戦後旅館に改装されたそうです。非常にもうかったので向かいに自宅を普請したところ、常連さんから宿泊客よりぜいたくな家に住むとはけしからんと言われて旅館にしたのが台町別館というエピソードが面白いです。

昭和22年というと前に泊まった西郊旅館もその頃の改装で、廊下の作り方などに通じるものを感じました。鳳明館の方がぜいたくですが。

森川別館は昭和28年だそうですね。

130319homeikan3
※クリックすると拡大します

那智黒石(たぶん)が敷き詰められた玄関。
面白いのが、よく見ると花柄が入っているんですよ。
靴を履くためにしゃがんだときにふっと気付くようになっているのではと思います。
(この記事では当日と翌日の写真とが入り交じっています)

130319homeikan4
玄関の様子。床は寄木細工ですし、受付の木の使い方などもユニークですね。

130319homeikan5
寄木細工は、旅館西郊もそうでした。
かなり凝ったパターン。

130319homeikan6
2階に上がる階段。
ご主人の談話によると桧の一枚板らしい。
松をかたどったような窓もあります。

130319homeikan7
廊下には那智黒石を敷き詰めたところに桧が埋め込まれています。形の組み合わせが面白い。

130319homeikan20
廊下がカーブしているのがまたいい感じです。

130319homeikan8
別の廊下。内のような外のような、旅館西郊にも通じる廊下です。

130319homeikan9
鶴亀の細工が入った丸窓。
このねじれている木なども銘木なのでしょうね。

130319homeikan10
今回は残念ながら泊まった部屋はコンクリートの新館でした。
ただ、それでも和風の雰囲気を出すため、天井に細竹?を張っています。
冷蔵庫も木目調でした。

宿泊客は外国人が多く、日本風を心がけておられるようでした。旅館らしいきめ細やかできびきびした接客をしていただけます。
朝食には熱々の湯豆腐なども付いてきました。

130319homeikan11
タイル張りの洗面所です。

130319homeikan12
翌朝、少しだけ館内を見て回りました。
入舩という部屋。帆掛け船の透かしも入っています。
全ての部屋が違うというこの旅館、何度も泊まる楽しみがありそうです。

130319homeikan13
廊下からは庭が見えます。

130319homeikan14
玄関脇には洋間が附属しています。
この部屋はコンピュータールームとして宿泊客が利用できます。
ステンドグラス風の磨りガラスがきれい。

130319homeikan15
ステンドグラス風の丸窓もあります。

130319homeikan16
ドアに達筆な「押す」の文字。
陶器製のようです。裏側の「引く」を写真に撮るのを忘れました。

130319homeikan17
※クリックすると拡大します

台町別館を裏から。
真ん中に見える建物はお風呂です。
この左に本館があります。

130319homeikan18
台町別館の庭に通じる門。
使われることはあるのでしょうか。

130319homeikan19
こちらは鳳明館本館。登録文化財です。
次はこちらをリクエストしてみましょうか。
ぷにょさんによれば、団体客用だけど指定すれば泊めてもらえるそうなので。

台町別館だけでもとても見どころのある旅館ですし、リーズナブルです。
チェックインが22時までなので、それだけ気を付ければ。

<関連サイト>
 学芸出版社HP『歴史ある建物の活かし方』記念シンポジウムより、
 鳳明館の小池邦夫さん「こだわりを持った和風旅館」
 同じく、「建物紹介」 …各館のデータあり
 まちかど逍遙「鳳明館台町別館」
       「森川別館」
 ひろの東本西走「鳳明館・台町別館-1」
        「鳳明館・台町別館-2」
        「鳳明館・台町別館-3」

<関連記事>
 「荻窪の旅館西郊」(2012年6月)
 「学士会館に泊まる」(2007年8月)
 「再び学士会館に泊まる」(2009年10月)


※900本目の記事

| | コメント (6) | トラックバック (1)

« 2013年3月 | トップページ | 2013年5月 »