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2013年3月

2013年3月31日 (日)

旧東京市営真砂町住宅(東京都文京区)

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今回、東京に出かけた際、初めて本郷の鳳明館に泊まりました。(その話は次回紹介します)
チェックインのために私は東京メトロの春日駅で降り、だいたいこっちの方かなと歩き始めました。
既に咲き始めた桜を見上げながら、カーブする坂道を上がっていきます。

すると丘の上に、下見板張りの古そうな住宅が見えてきました。玄関扉が素敵なのですが、真正面に庭木があってよく見えません。

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門柱なども古そうです。随分玄関まで高低差があります。
反対側には公園がありました。
ここ自体、周りより結構高い場所です。

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ほんとは脇道に抜けたかったのですが、そんな道はないまま、道なりに下らされます。
すると今度は腰折れ屋根の洋館が見えてきました。
それも2つも。

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1つめはこちら。

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正面から見るとこちら。
きれいですが、明らかに古い住宅です。
玄関扉なども木製で古き良きデザインです。
カブトのような玄関の屋根が面白い。

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横から見るとこんな感じで、円弧に網目の持ち送りが付いています。

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玄関の上には「第四七號」という番号のプレートが付いています。この時はどういう意味だろうと不思議でした。

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もう一軒も色のパターンは違いますが、似たようなデザインです。

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正面から見るとやはりカブトのような玄関屋根が付いています。

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こちらも同じような持ち送り。
明らかに先ほどの住宅とセットです。

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門柱に表札があると思ったのですが、よく見ると表札ではなくて、住所が書いてあります。
住所は真砂町です。今は本郷なのですが。

同じものが複数あるときは何かある、のでネットで調べてみると、ここは旧東京市営真砂町住宅だといういうことが分かりました。
→例えば、ぼくの近代建築コレクション「東京市営真砂町住宅(1)」「東京市営真砂町住宅(2)」
 喫茶店で瞑想して、銭湯で元気になる「旧東京市営真砂町住宅」

東京市が関東大震災前後の大正12〜14年にこの地の右京山を開発して46棟75戸の住宅を建設したものだとのこと。
腰折れ屋根の住宅2棟は第2期(大正12年)のもので、丘の上の住宅は第3期(大正14年)のものだそうです。公園も一体的に整備されたもの(写真ありません)。

市営住宅といっても中流層向けです。ということは大阪でいうと旧大阪市営北畠住宅杭全住宅の位置づけですね。ただこちらの方がいっそうぜいたくな感じ。いずれもきれいに保たれています。
たまたま出会えてラッキーでした。
この道も秘密の散歩道のようで、歩いて楽しいです。

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ところで、この道の入口にあたる春日駅前には都営真砂アパートというのが建っています。

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その1階には文京区設真砂市場が入っていて、ユニーク。

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レトロな雰囲気の市場です。
社会的な施設がまとまって整備されたのですね。

鳳明館に泊まったことで、うれしいおまけが付いてきました。

<関連記事>
 「旧大阪市営北畠住宅」(2009年2月)…大正15年
 「旧大阪市営杭全住宅」(2009年12月)…昭和3年
 「旧小阪町営住宅・東翠園」(2010年4月)…昭和11年なので時代は下ります


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上野下アパートを見納め(東京都台東区)

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最近、最後の同潤会アパートである上野下アパートが5月から解体されるとニュースになっています。ちょうど東京に行く機会がありましたので見納めしてきました(初めて見るのですが)。

同潤会は関東大震災からの復興住宅を供給するため、内務省が大正13年(震災翌年)に設立した財団法人で、東京・横浜に16ヶ所の集合住宅を建設しました。昭和4年に建設された上野下アパートもその一つです。

同潤会や上野下アパートについては他に詳しい解説などがありますので省略します。

場所は東京メトロ銀座線・稲荷町駅のすぐ近く、JRの上野駅からも徒歩圏内の便利なところですが、アパートのある場所は表通りから一本入って静かです。

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ほぼ全景。アパートは道に平行して建てられています。
細長い1棟と小さな1棟の2棟です。

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住民の方の引っ越しはまだ完了していないので、立ち入らないようにという注意書きがあり、表から見せていただくだけにします。

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建物は4階建て。
水平・垂直に延びるかっこいい形です。
4階が張り出しているのですね。

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建物との間にはちょっとした庭があります。

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「上野下アパート」の表札。
門柱はスクラッチタイル張りです。
全体にこの色合い。

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共用の玄関には木の扉が残っています。
プライバシーの関係で消しましたが、玄関上にお住まいの方の名前が並んでいます。

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「建築計画のお知らせ」を読むと、地上14階、地下1階の店舗付き共同住宅に建て替えられるのですね。
解体後、8月から建設工事が始まるようです。

歴史的な意味のある建物が、1つも残らないというのは惜しいことですね。

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今回は近代建築探訪MLの皆さんに連れて行っていただいたので、ついでに近くの近代建築なども案内していただきました。
これは東京メトロ銀座線の稲荷町駅。昭和2年にできた初期のものです。

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プラチナ万年筆の建物。

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裏側の方が面白いと教えてもらいました。
上野下アパートから見るとこちら側がみえます。

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近くの蓮城寺。
洋風部分が真ん中にはまり込んだような面白い構造です。

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これはかなりびっくりの比留間歯科医院。
歯科医院という感じではない素敵な建物です。
これも昭和4年だそうです。

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裏手に回ると旧下谷小学校。
シンプルなデザインながら、昭和3年建築の復興小学校のひとつだそうです。
現在は使われていません。

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この季節だから校舎が見えますが、夏にはツタにびっしり覆われるようです。
何か利用されると良いのですけどね。

こうしてみると関東大震災からの復興期の建築がまとまって残っていることが分かります。
今まで上野に来ることはあっても西側ばかりで、今回案内してもらった東側も震災復興の建築という意味で面白いと思いました。

<関連記事>
 「阿佐ヶ谷住宅の残照」(2012.6.23)
  …阿佐ヶ谷住宅も解体間近で、最近立入禁止のロープが張られたと聞いています。
 

より大きな地図で 台東区 を表示

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2013年3月28日 (木)

旧鳴尾競馬場スタンド(兵庫県西宮市)

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浜甲子園健康住宅地を見に行った時、ついでに武庫川女子大学の浜甲子園キャンパスも見に行ってみました。ここにかつてあった鳴尾競馬場のスタンドの一部が残っています。

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<昭和7年修正測量 仮製版1万分の1地形図「西宮首部」陸地測量部発行をベースに追記>

鳴尾競馬場は明治40年に始まった関西で初めての競馬場だそうです。
昭和12年に阪神競馬場に改称されたとする資料もあるのですが、昭和7年修正測量の地図で阪神競馬場となっているのは、既に通称だったのでしょうか。

地図の昭和7年当時はまだ木造スタンドで、昭和10年に現在一部が残っている鉄筋コンクリートのスタンドが建てられたそうです。

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きれいに改修されて、ほとんど古さを感じさせないのですが、四角い穴の開いたひさしのデザインなど変わっています。

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グラウンドの反対側にも回ってみました。
最上階に吹きさらしの観覧席があることが分かります。
コースは手前側です。

この建物は競馬場のスタンドから昭和18年に軍の鳴尾飛行場の管制塔に転用され、戦後は米軍キャンプの一部となり、現在は武庫川女子大学の建物と、用途が転々としています。
こんな変遷は珍しいですね。

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なお競馬場の跡地は飛行場を経て、浜甲子園団地などになっています。

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団地内の診療所、いかにも計画的に作りましたというデザインが面白いです。

<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」
 「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
 「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」
 「浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物」
 「浜甲子園健康住宅地(4)3丁目の住宅」

 「陰影豊かな旧甲子園ホテル」(武庫川女子大学上甲子園キャンパス)


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2013年3月18日 (月)

浜甲子園健康住宅地(4)3丁目の住宅

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浜甲子園健康住宅地の最後は、浜甲子園3丁目です。
ここも結構見どころがあります。
最初は海岸近くにあるO邸。
スパニッシュの瓦葺きですが、それが塀も門柱も小屋もコーディネートされた瓦葺きになっています。
状態もとてもきれい。

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手すり子のような格子がはまっているのもユニークです。

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2階にはステンドグラスも使われています。

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海岸の遊歩道からも見下ろすことができます。
海側が庭になっていて、テラスが張り出しています。

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甲子園浜は今も良い状態に保たれています。
この堤防の向こう側に浜甲子園健康住宅地が広がっています。

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かつて阪神の路面電車が走っていた通り。

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スパニッシュのひさしがかかっているK邸。
玄関も古そうで、持ち送り付き。

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重みのあるコンクリートの建物が気になるM邸。
奥の住宅が古そうです。

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和風住宅のO邸。

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南の雰囲気があふれる洋風住宅のI邸。
住宅というよりも、シュロが効いています。

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日本バプテスト教団の浜甲子園教会。
郊外住宅地に教会や宗教施設は付きものですね。

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どうも空き家らしいスパニッシュ瓦の住宅。
玄関扉も木製の桟で良い感じなのですが。

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途中、喫茶店のニュープリンスで休憩しました。
ここは50年されている喫茶店です。周辺に以前はもっと企業の寮がたくさんあったそうなのですが、阪神淡路の震災後、跡地を分割して小住宅の開発が進んでいるそうです。

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N邸は昭和30年代ぐらいでしょうか。
門柱にも味があります。

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T邸の奥の建物もスパニッシュ瓦で、ひさしまで瓦葺きなので、屋根が二重に見えます。

ここから先は当初の開発区域の外側なのですが、かなりすごい住宅があります。

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日が暮れてしまったので分かりにくいですが、入母屋の和風住宅に下見板張りの建物が附属しています。M邸です。

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もう少し分かりやすい角度から。

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こちらは裏門ですが、昔風の門が残っています。
この建物はどう使われていたんでしょうね。

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さらにこちらのY邸。
奥に入母屋の和館があり、洋風の玄関の脇にトンガリ屋根の洋館(出窓付き)と車庫が付くゴージャスな構成。

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車庫はこんな感じです。2階の窓が変わっています。

日没までぎりぎりで回りきることが出来ました。
ミニ開発が徐々に進んでいるとはいえ、住民の方の努力でまだいい環境が保たれているようで、昭和初期の郊外住宅地の健康志向を味わえるのは貴重だと思います。

<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」
 「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
 「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」
 「浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物」

<参考>
 角野幸博氏「甲子園/西宮」(『近代日本の郊外住宅地』所収)


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2013年3月17日 (日)

浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物

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浜甲子園健康住宅地の浜甲子園2丁目の目玉は、何と言っても浜甲子園倶楽部です。
今も非常にきれいに改修されて使われています。隣に浜甲子園健康幼稚園があり、このあたりが街の中心だと感じさせます。

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浜甲子園倶楽部の前に「浜甲子園地区まちづくり憲章」の看板が立っていました。
まちづくりの基本目標は「良好な住環境と海辺の健康住宅地・浜甲子園」だそうです。
住民の住環境意識の高さは池田室町の場合などと共通するように思います。

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浜甲子園倶楽部の南隣に面白い住宅がありました。
T邸です。こういう平行にずらした縦長窓は当時の流行でしょうか。

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瑠璃色瓦のN邸。古い住宅だと思います。

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扉が素敵なO邸。

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このあたりになると時代が分かりにくいのですが、昭和30年代以前ではありそう。
生け垣がきれいに手入れされているH邸。

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こちらのI邸は低い塀が昔のままのようです。
古い住宅には松が植わっている場合が多いみたいですね。

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面白いデザインの門柱。U邸。

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O邸は昭和20〜30年代風?
玄関脇に大きな持ち送りがWであります。

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O邸の側面。小屋裏換気口の装飾がちょっと面白い。

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海に向かう道に看板が立っていました。

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杉皮張りの和風住宅・N邸。
かつて保養所として使われていたようです。

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海への入口。この向こうに砂浜が広がっています。
今も海はすぐそばです。

<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」
 「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
 「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」

<参考>
 角野幸博氏「甲子園/西宮」(『近代日本の郊外住宅地』所収)


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2013年3月11日 (月)

浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅

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浜甲子園健康住宅地は西宮市の浜甲子園1〜3丁目にあたります。
前回紹介した建物も浜甲子園1丁目なのですが、そのほかの1丁目の住宅を紹介します。
最初に紹介するのは、タイルと面格子が素晴らしいM邸です。
壁面はグリーン系のタイルで埋め尽くされ、丸窓には装飾的な面格子で見どころ満載。
ステンドグラスもはまっています。

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塀も美しいタイルがめぐらされています。

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続いては、M邸の近くにあるH邸。
2階の丸窓と玄関脇の縦長窓がポイントです。

丸窓を使うのが、この住宅地の開発当時、大林組の設計の特徴だそうで、いくつも例を見ることができます。

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これなども古くは見えないのですが、丸窓が使われているということは古いのかなと感じるY邸です。

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和風住宅に丸窓は普通なのかもしれませんが、こういう流れで見ると「これも?」と思ってしまいます。O邸です。

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続いて路面電車道に面するS?邸。

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窓の上に4つの丸窓が並ぶという斬新なデザインです。
門柱ももっちりして面白いですね。

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そのお隣はI邸。
洋風の2階建て住宅と和風の平屋が並んで建っています。

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玄関はこちらで和風です。
たいがい和風が主で、洋風は従ですね。

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面白いのが塀に埋め込まれた擬木。
門には本物の木を使っているのですが。

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通りに松が植わっているのは開発時の名残でしょうか。

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和館付き和館と呼びたくなるような、立派な和風の玄関がついた住宅です。

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こちらも古い住宅のように見えます。

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こういうのも看板風と言っていいのか、木製の桟が使われているので、古い住宅なのだと思います。

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そして1丁目で一番目立つ建物がこれです。現在はN邸。

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軒下に巡らされたストライプが強烈な印象。

これは昭和7年に「週末安息の家展」が開催されたときに建てられた家のひとつだそうです。別荘地や夏の保養地としても使われていたのですね。

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この家には井戸もあります。

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塀は新しくなっているのですが、この石はなんでしょう。
昔の塀の名残として残してあるのかなと思います。

浜甲子園健康住宅地の住宅はまだまだあります。

<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」
 「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」

<参考>
 角野幸博氏「甲子園/西宮」(『近代日本の郊外住宅地』所収)


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2013年3月10日 (日)

まちかどの近代建築写真展、今年も大阪で開催中。テーマは「学校建築」

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今年も大阪で「まちかどの近代建築写真展 in 大阪VIII」が開催されています。
通算29回目で、大阪では8回目。
今年のテーマは「学校建築」です。
昔の人がどれだけ子供たちの教育に力を注いだかが感じられます。
400枚近い学校建築が並びます。私も今回は少し出しました。
眺めるだけで楽しめます。

会期:2013年3月2日(土)13:00
    ~4月6日(土)15:00まで

会場:天満屋ビル 2-3階
   大阪市港区海岸通1-5-28 3階イベントスペース
   →アクセス

時間:平日   7:30~18:00
   土・祝 11:00~18:00
   (定休日:水曜、日曜)

主催:ハaハaハa
企画:まちかどの近代建築写真展実行委員会
協力:近代建築探訪メーリングリスト

これまで参加された方にはおなじみですが、近代建築「天満屋ビル」で営業されている素敵なカフェのハaハaハaさんが主催されています。ぜひカフェでゆっくりしていってください。
水曜と日曜は休みなのでご注意を!

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今回は3階の広く明るいスペースをお貸しいただいています。
(あと廊下や階段も)写真が所狭しと。

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埋もれていますが、天満屋ビルのステンドグラスもお見逃しなく!

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2013年3月 6日 (水)

浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり

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ちょっと間が空きましたが、西宮市の浜甲子園健康住宅地の紹介です。
ここは甲子園浜の近くに昭和6年に造成完了した住宅地です。
阪神から経営を委託されて、大林組が開発しました。

阪神甲子園駅からまっすぐ下っていくと、印象的な洋風の住宅があります。

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もうちょっと拡大。
窓枠が木製ですし、小屋裏の換気口面格子は凝った面白い形です。ちょっと特別感がある建物。

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引いた位置から見ると、こういう形になっています。
大きな2階が乗っかっています。

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側面から見たところ。

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門、というより門柱が面白い石張りです。

その時は面白い建物だなと思っただけだったのですが、後日、大林組の浜甲子園健康住宅地の写真を見て、あっと思ったのは、この建物、大林組の現地案内所だったのですね。
かなり改修されたようですが、屋根の形、窓の形(右側の1枚は塗り込められています)、丸い小屋裏換気口など共通する要素があります。左手の2階は拡張されたようで、当初は塀もありませんでした。

 大林組・実績の紹介「浜甲子園健康住宅地」
 ※写真を拡大してみてください

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※クリックすると拡大します
<昭和7年修正測量 仮製版1万分の1地形図「西宮首部」陸地測量部発行をベースに追記>

周辺の地図を掲げておきます。
甲子園駅から路面電車が走っていました。

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案内所の北隣も古そうな建物です。

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壁面に「Beer Hall KONAN」(ビアホール甲南?)という錆びたネオンの看板が残っています。

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入口は木の扉で、欄間風の玄関上の飾りもユニークです。

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そのさらに隣には奥まって2棟並びのアパートらしきものがあります。

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裏から見るとこんな感じ。
その北側も平屋の木造建築が並んでいます。

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自販機に埋もれていますがたばこ屋さんです。
この区画は商業エリアだったのではないでしょうか。
ここから住宅地に入っていきます。

<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」
 目次「近代の郊外住宅地と別荘地、社宅」

<参考>
 角野幸博氏「甲子園/西宮」(『近代日本の郊外住宅地』所収)


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