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2011年11月25日 (金)

大阪市立大学の近代建築

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秋口の話になるのですが、大阪市立大学に出かけることがありました。
大阪市立大学は、大阪市の南端、杉本町にあり、前身の市立大阪商科大学時代の近代建築の校舎が残っています。

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ちょうど訪れたとき、「モダニズムの学舎と建築家伊藤正文 -大阪市立大学初期学舎群-」という企画展示が行われていて、大学所蔵の図面や写真などが展示されていました。(レポートが遅くなってすみません)

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<大阪都市計画一覧図、大正14年頃?>
※クリックすると拡大します

大阪市南部の杉本町は、上町台地の延長が泉北丘陵へと連なる微高地で、人工的に掘られた大和川はここで迂回しています。
大正時代までこれといった施設などはなく、北東にあびこ観音、西に摂津メリヤスの工場が見えるぐらいです。まだ現在の阪和線は通っていません。

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しかし、昭和4年に阪和線(当時は阪和電気鉄道)が天王寺〜和泉府中間で開通し、この時期に一帯で土地区画整理が施行されるとともに、市立大阪商科大学のキャンパス用地が確保されました。現在の杉本町駅東側の部分はまだキャンパスではなかったようです。
東側の予科・高等商業部と、南の本科に分かれていました。

この間の経緯については、木方十根さんの『「大学町」出現』(河出ブックス、2010年)の中で1章割かれています。(興味深い本ですので、ぜひ)

また大阪市立大学でも『大阪市立大学の歴史』(2011年)という記念出版があって、こちらは大阪商科大学以外の工学部、医学部などの源流についても詳しく載っています。

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<展示より>
さて、初期の学舎群は昭和8〜9年に建設されたのですが、今も5つの建物+渡り廊下が残っています。

これらを順に見て回りました。あいにく工事中だったのですが。

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まず見るからに中心的な1号館(旧大阪商科大学部校舎)
設計したのは大阪市建築課の主任技師・伊藤正文だそうです。モダニズムの建築家で、非常にすっきりしている分、近代建築とは気付かない人が多いのではないでしょうか。

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玄関の車寄せの照明。

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中央の階段。あいにくの工事中です。

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左右にある鉢は、よく見ると大正7年度卒業生の寄贈らしく、校舎以上に古いものです。

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側面には半円のベランダが飛び出しています。

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こちらは旧図書館。学生サポートセンターとしてリニューアル工事中でした。

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一方、予科校舎だった2号館。
こちらはもっと近代建築とは分かりにくいです。

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言われてみると、丸窓があったりしますね。

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最後に体育館です。今も第1体育館として使われています。

京都大学や関西学院大学などに比べると近代建築の校舎があるといっても地味ですが、モダニズム建築として興味深いものだと思います。

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