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2011年10月17日 (月)

五條新町で近代のもの探し

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前回の記事でも、五條新町が旧街道の宿場町で、江戸時代の町並みが残っているとご紹介しましたが、そういう場合、えてして近代のものはあまり前面に出てきません。
そこを個人的趣味で、近代のものに注目してみました。

まず狭い通りに面して建つ近代建築。
旧五條市信用金庫です。大正時代の鉄筋コンクリート造の建物です。派手さはないですが、2階の半円のバルコニーが目立っています。
現在は桜井写真店の看板がかかっていますが、営業されているんでしょうか。

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続いて沢井眼科。同じく大正時代の建物ですが、こちらは木造です。
町家を外観だけ洋風にしてあるそうです。
軒の蛇腹とか、2階のひさしなどが、なんとなく似てます。

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産業近代化の象徴ともいえる、赤煉瓦の煙突。
六角形の断面でしょうか。

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こちらは赤煉瓦の四角の煙突。
いずれも蔵元の山本本家さんの煙突です。



地図で確認するとこの山本本家さんの敷地というのが川をまたいで北側にまで続いていて、その敷地の取り方にちょっとびっくりします。

ちなみに五條駅の近くでも赤煉瓦の煙突を見ました。

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五條新町を西に歩いて行くと3つの小さな川を越えます。
3つ目の橋が、寿命川にかかる神田橋です。
いつのものかは分かりませんが、尖頭アーチの窓、ずんぐりと丸みのあるデザインなど見ると、昭和初期かと思えます。

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なお、向こう側に見えるアーチは、幻の鉄道と言われる五新鉄道の新町高架橋(昭和17年)です。
五新鉄道は、五條と新宮を結ぶ鉄道として昭和12年に着工されましたが、戦争による物資不足などで工事が中断、戦後に工事が再開されますが、採算性の問題で、ついに鉄道が走ることがないまま終わりました。

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さて五條新町の通りには変わったものが置いてあります。
「書状集箱」と書いてあって、明治4年に郵便制度が始まった頃に使われていたものの復刻版だそうです。ほんとにポストとして使っているそうですよ。

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五條新町から道を渡ったところにあった民家の玄関灯です。
つるがくるくると巻いていて、葉まで表現されているアールヌーヴォー風の優美なデザインです。

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こちらは新しいかもしれませんが、また変わった玄関灯です。

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これはまちや館に置いてあった金庫。
中にはさらに鍵付きの引き出しが入っています。
M&ADRONIBSHと書かれていて、輸入品だろうと思いますが、検索しても引っかかりませんでした。
ちなみに中には砂しか入ってなかったそうです。

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今回見て回った町家の中で面白かったのが、お医者さんをされていた前防邸の離れの装飾です。
大正時代の建物とおっしゃっていたように思うのですが。
まず鶴の釘隠(くぎかくし)。
とても細かい細工がされています。

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床下の換気口がまた面白くて、まずうさぎ。

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うま。

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つばめ。

この3種の動物に、各3パターンの動きがあって、計9パターンのデザインになっています。
全て写真に撮っておかなかったのが悔やまれます。

前坊邸の離れと蔵は、この秋に宿泊施設として生まれ変わるそうなので、機会あれば訪ねてみて下さい。

やはり豊かだった街には、装飾にも面白いものがあるようです。

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