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2010年7月29日 (木)

吹田の垂水を歩く

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新潟の話が続きましたので、少し大阪の話題も。
夕方にちょっとした時間ができましたので、「十三のいま昔を歩こう」の記事で紹介されていて、とても気になっていた吹田市の垂水を歩きました。大阪に住んでいても垂水といえば神戸なのですが、水が滴っているところで、語源としては同じなのでしょう。

阪急の豊津駅を降りて、西へ旧吹田街道を歩き始めるとさっそく気になるものがあります。
逆光になるので通り過ぎてから写真を撮りました。
道路に向かって三角断面の斜面があります。

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真ん中にはコンクリート製の構造物。
用水路の跡?

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裏側に回ってみましたが、やはり土地利用が妙です。

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近くに記念碑が立っていました。
河川が氾濫するので昭和15年に河川改修を行ったという記念碑です。

帰ってからネットで調べて分かったのですが、これがさっきのものと関係があったのでした。

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<昭和4年修正測図、昭和22年発行 2.5万分の1「吹田」>

こういうことです。
赤丸で囲んだ部分、上之川を道路がくぐっていますね。
つまり先ほどのは天井川の断面だったということです。
高さ4mほどでしょうか。この堤防が決壊したら被害が大きいのは明らか。
そこで、上之川を豊津駅の西側で糸田川に合流させる改修が行われたわけです。

神戸の湊川改修のミニミニ版です。
河川跡の吹田街道より南の部分はフラットになって商業施設が建っていましたが、この経緯を知るとなるほどと思います。

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もう少し先に進むと今回楽しみにしていた旧垂水公民館の大屋根が見えてきました。
緑色のフランス瓦で葺かれています。予想以上の存在感。

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入り口は南を向いていて、街道には背を向けています。

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玄関の装飾。明かり採りの窓の木製桟がいい感じです。

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柱頭部分。こちらは簡単な装飾です。

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ころがっている煉瓦は×印刻印の岸和田煉瓦製でした。

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旧吹田街道沿いには、他にも味のある建物が見られます。
福助温泉さんは、表は新しいですが、裏の建物は古そうです。

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久田歯科さんも昔懐かしい雰囲気のお医者さんです。

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あるお店の2階の戸袋には鯉の滝登り。

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そして垂水神社。
参道から丸い山が見えて、神南備山(かんなびやま=神の鎮座する山)らしい姿を見せています。

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神社は階段の上にあります。
霊的な雰囲気が濃く漂っています。

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それも気になりますが、これも気になる。
階段の手前に小川が流れていて、小さな石橋が架かっています。
明治40年に作られた早蕨橋(さわらびばし)です。

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この小川もたどっていくと、境内から流れ出しています。
この垂水神社で驚いたのは、階段の上の拝殿・本殿よりもむしろ、階段を上がらずに左手に行ったところ。次々に祠が現れて、うわぁ・・・という気分になります。

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ちゃんと行場があります。

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こんな風に、まだまだたくさんの祠があるんです。
高登社という祠が気になりました。
多くの信仰が深く堆積しているのでしょうね。

なお、この神社には高樋をつくって長柄の豊碕宮に水を送ったという伝承があり、先ほどの天井川のイメージと重なってきます。「十三のいま昔を歩こう」で古代の地図を紹介されていますが、長柄の対岸にあたる交通・防備の重要拠点で古代氏族の拠点だったのでは?と詳しくないながら想像します。
いろいろな意味で特別な場所だったようです。

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最後にもう一つ気になったもの。
住宅の塀の基礎部分に煉瓦が置かれていたのですが、どうも1.5個角のサイズのブロックになっていて、しかも金具が付いています。柱か何かの廃物利用ではないでしょうか。
元々何に使われていたものなのか、気になります。
旧垂水公民館の向かいにも気になる煉瓦の柱が立っていたのに写真を撮り忘れました。

古代も近代も楽しみの多い吹田の垂水です。

<参考ブログ>
 十三のいま昔を歩こう「吹田街道をゆく2 垂水町」

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コメント

はじめまして。
この間、この上乃川跡の断面の所を通りましたら、工事の柵で囲まれていました。これは、どうしたことかと、ネットで調べてみましたら、なんとここにマンションが建つそうです。http://www.city.suita.osaka.jp/home/soshiki/div-toshiseibi/kaihatsushinsa/005084/_58773/_59317.html

こんな折角、長年残っていた歴史を物語る場所にマンションが建ってしまうなんて、非常に残念です。

石垣を解体し、大木も伐採。似たようなものに復元するとのことですが、復元では価値がなくなってしまいますね。コンクリートの水路跡部分は残すようなことも書いてありますが、実際どうなるか分かりません。

投稿: 極もん | 2014年8月 6日 (水) 23:32

極もんさま、はじめまして。
最近の状況をお知らせいただき、ありがとうございます。
何もそこを使わなくてもという気もしますが、駅から近くて便利だからでしょうか。復元を考えているとのことで、どのような復元がされるのか、気になります。

投稿: びんみん | 2014年8月 7日 (木) 01:53

この間は、夜に通りがかったので、改めて昼間に見に行ってみましたが、もう土手がなくなり、マンションの鉄骨が組まれ始めてました。折角、公(国)が持っていた土地なのに、売り飛ばしてしまうなんて、信じられませんね。しかも、上は公園でした(数年前まで?)。

ちなみに、この道を西へ1km少々行った所に、今も道の上を川が渡っている所があります。高川水路橋です。昭和6年に初めてトンネルが造られ、最近まで約40年前に造られた古風な水路橋があったのですが、掛け替えられて新しくなりました。http://www.pref.osaka.lg.jp/ikedo/river/takagawa.html

投稿: 極もん | 2014年8月13日 (水) 00:24

極もんさま、こんにちは。
その後の状況をお伝えいただいてありがとうございます。
もうなくなってしまいましたか。国の土地だったんですね。
無駄とみなされて簡単に売却されてしまうのが残念。

ご紹介いただいた高川水路橋、面白いですね。
ありがとうございます。こういう景観は好きです。

投稿: びんみん | 2014年8月13日 (水) 07:33

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