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2008年5月 9日 (金)

新潟まち歩き(3)みなとぴあで歴史を知る

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1日目のハイライトは、みなとぴあ新潟市歴史博物館でした。
ここには博物館と旧新潟税関庁舎、旧第四銀行住吉町支店(移築)が集まっています。
博物館は、明治44年に建てられ、昭和8年に焼失した新潟市の二代目庁舎の外観イメージを取り入れています。基壇部は中国産花崗岩、屋根は宮城の玄昌石(スレート)+銅板を使っているそうです。写真ではよく分かりませんが、手前には堀も再現されているんですよ。

常設展の展示では、ボランティアガイドの方が説明をしてくださいました。
よく分かりましたので、概略記しておきます。
何とも複雑な歴史です。

・新潟の地勢の特徴は、信濃川と阿賀野川という日本でも有数の流域面積を持つ川が1つの河口を共有して日本海に注いでいたこと、日本海岸に何列もの砂丘が連なり、広大な湿地帯を形成していたことです。

・室町時代になってようやく日本海海運と信濃川・阿賀野川の水運の結節点として、新潟の町が形成されます。職人が多く住む町だったそうです。この時点ではまだ農業には不適でした。

・江戸時代、新潟は長岡藩、信濃川の対岸の沼垂(ぬったり)は新発田藩の町で、港の権利を巡ってたびたび争ったそうです。新潟は、堀を巡らした水の都でした。1731年に新発田藩が掘削した阿賀野川分水が本流になったことで水量の減った新潟湊に土砂の堆積が進み、港湾機能が低下。

・幕末、薩摩藩への2度の密輸事件で新潟は天領に召され、それが幸い(?)して開港5港に選ばれることに。しかし、外国との取引は流行らず、居留地はできませんでした。新潟税関を設置。

・明治時代、信濃川堤の決壊による水害に悩まされますが、大正11年に大河津分水が完成してからは安定、流量の減った信濃川の埋め立てが進みます。

・昭和に入って港湾の近代化が完成。上越線も開通。満州開発が進むと、新潟は東日本から最短ルートの玄関口として賑わいました。

・第2次大戦中、空襲を受けなかった新潟は、原爆投下候補地でしたが、幸い無事に終戦を迎えます。(つまり多くの町家が残った)ただ、1955年の大火、1964年の地震など度重なる災害に襲われます。

・昭和30年代に、天然ガス採掘に伴う地盤沈下により堀の水がしばしばあふれるようになり、やむなく全ての堀が埋められます。(しかし、堀跡が車道となったことで、町割りはほとんど残りました)

 そして現在に至る・・・
 かなりはしょって不正確かもしれませんが、そう理解しました。

 ちなみに特別展で「酒蔵展」を開催していました。
 新潟は酒どころですが、新潟の街に酒蔵があるわけではないんですね。農村部に散らばっているようです。ただ、沼垂は北海道向けの酒造地として、日本酒や焼酎の酒蔵があったそうです。
 なかなか興味深い展示でした。

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旧新潟税関庁舎は、明治2年に新潟運上所として完成した、開港当時のものとしては現存唯一の税関庁舎です。形式は擬洋風の木造建築です。中央部がトンネル状になっていて、視覚的にも関所なのが面白く思います。

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白・黒・ベンガラの鮮やかな配色です。

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窓にはベンガラ色の鎧戸がはまっています。

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棟瓦部分の拡大です。かなり高くして瓦で青海波模様を作っているのが面白い。

ところで旧税関庁舎は博物館と一体的に入場料を取られるのかなと思っていたら、出入り自由で無料です。一部ですが、内部も公開しています。その気前よさにちょっと驚き。

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また、税関と同じ明治2年に建築された石庫(保税倉庫)も敷地内に解体・復元されています。
外壁は耐火用に福島県の野沢石だそうです。明るい青灰色の石みたい。

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石庫も裏に水路が復元されています。

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みなとぴあには、市の中心部から移築されてきた昭和2年の旧第四銀行住吉町支店があります。こちらも無料で内部を公開。長くなりますので、その紹介は改めて。

みなとぴあは、新潟の街の歴史を頭に入れ、近代建築を見るには最適な場所です。
信濃川河口に面して開放的で、対岸の佐渡行きフェリーなど行き交う船を眺めることもでき、気持ちのよい公園になっています。

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