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2006年3月

2006年3月27日 (月)

最初で最後の新世界公楽劇場

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今回は劇場が主役です。
『ブロークバック・マウンテン』が観たいなあと思っていたのですが、新世界公楽劇場(旧新世界座)が3月31日に閉館になると知り、急遽、こちらに行くことにしました。ここは3本立て1000円の映画館で、とりあえず『新選組』を観ました。

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観客が少なくて閉鎖する映画館は数あれど、「老朽化」が原因なんて珍しいでしょう?
文面にも残念さがにじんでいます。
昭和22年竣工だそうですから築59年。還暦を前に幕を閉じることになります。残るは昭和5年竣工の新世界国際劇場のみ。

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2階席はこんな感じ。いい味があるでしょう?
床は木なので、歩いていていい感じ。椅子も木。ドアも木で、ばさっと閉まります。

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もし明日世界が終わるとしたら、あなたは何をしますか?というのはよく耳にする質問です。
この公楽劇場は、最後の上映作品にもかかわらず、『昭和残侠伝 人斬り唐獅子』/『新選組』(’69)/『拳銃無頼帖 電光石火の男』の3本立てです。いつもと変わらぬ上映作品を選ぶことが、長年通ってくれたお客さんへのサービスなのでしょう。お客さんも見たところ、いつもと変わりないのではと思えました。
ただそれだけのことに、感傷的な気分になってしまいました。
戦後すぐに立ち上がって、なんと大きなものを提供してきたことか。

私の観た『新選組』は、主演の近藤勇に三船敏郎、沖田総司に北大路欣也、芹沢鴨に三國連太郎といった面々です。話自体はオーソドックスな感じ。

ここで『男はつらいよ』を観ておけばよかったと今更ながら思われ、また、今まで来ていなかったことが悔やまれるのでした。
傷んではいますが、品は失っていない劇場でした。
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2006年3月18日 (土)

香港映画『カンフー・ハッスル』

原題"功夫"、英題"Kung Fu Hustle"、
2004年、中国(香港)=アメリカ、103分
監督・製作・脚本・主演:チャウ・シンチー
舞台:文革前の中国南部の都市、豚小屋砦 
ロケ地:上海市・松江・影視楽園?
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初めて行ってきましたトビタシネマ!
想像したようでもあり、想像以上でもあり・・・でもその話は後にして、まず映画のこと。

こちらも公開1年、初めて観ることができた『カンフーハッスル』です。
香港のコメディ監督・スター、チャウ・シンチー(周星馳)の、彼らしい映画でした。彼らしいというのは、主人公である彼が、最初は卑小な人物として登場するということ。

今回は、ワルの強さにあこがれるせこい青年として登場します。舞台は文革前(合ってるのかな? 公式HPにはそう出てますが、30年代の中国みたい)の貧しい人たちが住む集合住宅・豚小屋砦。そこに片手斧をトレードマークに街を牛耳る斧頭会とのいざこざが勃発し、実はカンフーの達人が住む豚小屋砦の住人との抗争がどんどんエスカレートしていきます。

武術指導では有名なユエン・ウーピン、サモ・ハンが指導に回り、往年のカンフースターが演じるカンフーは、コメディといいながら力強いものです。何でもありな香港映画でも、ここまでの技を繰り出しながらのコメディというのはないのではないでしょうか。
ブルース・リーを尊敬するというチャウ・シンチーは、まじめに描くべきところはまじめに描いています。
映画表現の思い切りの良さに感心しました。

さて、今回の映画館、トビタシネマは関西の映画ファンには有名な映画館、だと思います。3本だて800円(夜10時以降は500円らしい)という安さだけでなく、例えば今回なら『カンフー・ハッスル』、『ブラザーズ・グリム』、『戦争のはじめかた』というマニアックな上映作品です。(ちなみに上映時間が雑誌掲載のものと違っていて、『ブラザーズ・グリム』も途中から観ました。)お隣は邦画3本立ての飛田東映。

女性にはお勧めできません・・・いないから。場所は名前の通り飛田ですから釜ヶ崎と一体的、周辺はレトロとも言える街が広がり、外を歩く人と観客はほぼ同じ、上映中もあちこちでタバコ吸っているという環境です。注意書きがあって、服が汚れても責任は持ちませんという。(別に汚れませんでしたけど)

入れ替え無しで、みな長時間過ごしています。
往年の映画全盛期を知る日雇い労働者の人たちが観に来ているのかもしれません。
そういえば、館内で売られているお菓子はおつまみや駄菓子の類でした。
非常に貴重な存在の映画館ですから、このまま続けてほしいと思います。

来週は『ワンナイト・イン・モンコック』、『オー・ブラザー!』『マイ・ボディガード』の3本立て。
これまた魅力的です。
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2006年3月13日 (月)

海岸通建物語

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海遊館のすぐ近くにこんな近代建築が2つ並んでいるのを知っていますか?
この2つの建物や海岸通についてのイベント「海岸通建物語」(かいがんどおりたてものものがたり)展が開かれています。
会期は3月21日まで(日曜日はお休み)。
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主催はこの建物に入居しているステムギャラリーさんです。

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向かって右の建物は商船三井築港ビル(旧大阪商船ビル)、左の建物は天満屋ビル。
ともにかつては客船の待合室でした。両方、昭和初期に建てられています。(商船三井築港ビルは昭和8年、天満屋ビルは昭和11年の建築)

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ここはエントランスホール。
奥がステムギャラリーとデザイン事務所です。
地下にも現代美術界で有名だというギャラリーヤマグチ クンストバウが入っています。

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初日は2つの講演とオープニングパーティーが開かれました。
講演はケーキとお茶付き。ケーキは隣の天満屋ビルのハaハaハaカフェさん作です。(最初に気づけば良かったんですけど、食べかけの写真、です。失礼。)
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両方の建物に共通するのは、外壁のスクラッチタイル(引っ掻いた線が入っているタイル)。大正末から昭和初期にかけて流行ったスタイルだそうです。左が天満屋ビルで、右は商船三井築港ビル。商船三井築港ビルの方が明るい色です。
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さて次は天満屋ビルへ。(実際には行ったり来たりしていたんですけどね)
入り口は階段になっています。ちょっと不自然? 実は商船三井築港ビルともども、今の1階はもとの2階なんだそうです。この一帯は度々水害に見舞われたため、地盤のかさ上げがされ、1階は地下に埋まってしまったのだとか。

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もう一方の角から。この1階には、カフェのハaハaハaさんが入っておられます。手前が西側なので、夕方にはとてもいい雰囲気になります。
こちらでもイベントがあって、お店のこれまでの紹介、天満屋ビルの写真コンテスト、まちかどの近代建築写真展(全国の建物)が開かれています。

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この建物の見物の一つはこのステンドグラス。
なかなかきれいでしょう?

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さて、講演の合間に10分ほど足を伸ばして、旧住友赤レンガ倉庫で開かれているイベントも覗いてきました。
6年間の活動を終えて間もなくここを出る現代アート系の団体・アーツ・アポリアによる最後の一連のイベントの一つ「気配をけしてpiano,piano」です。
受付で懐中電灯を貸してくれて、ちょっとした探検気分。

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薄暗い煉瓦と木の空間は存在感十分で、作品は隙間から漏れる光のように控えめです。

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もうすっかり夕暮れ。
この先、大阪市所有のこの建物がどう利用されるのか分かりません。
再び、入れる日が来ることを願っています。

この赤レンガ倉庫の隣は、海岸通ギャラリーCASOで、こちらは写真表現大学の修了展を開催中でした。あまりに盛りだくさんで見切れません。

このあと再び、商船三井築港ビルに戻り、オープニングパーティーに参加したのでした。
さらには地元の人・御用達の居酒屋、外国船員で賑わった時代を知るバーへと続き、いろんな方とも知り合えた非常に濃厚な一日でした。

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2006年3月 4日 (土)

コンテンポラリー・ダンスって難しい・・・

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※私が踊るわけではありません。
知人に誘われて、JUNさんという方のダンス・パフォーマンスを見に行きました。(自発的には行きませんが、誘われたので、いい機会かなと)
ダンスの中でも、コンテンポラリー・ダンスといえるもの。以前、民族舞踊ぐらいは見たことがあって、「これはクジャクの舞です」「なるほど」ぐらいはなんとかなったのですが、さすがにコンテンポラリー・ダンスは難しい。
私の中では、映画>演劇>ダンスの順にハイレベルです。

場所は中崎町の古い民家を改造した天人(あまんと)というお店。JUNさんのホームグラウンドだけあって、ガラス越しの中庭での踊りから始まって、ライティングを駆使した舞台演出は見事でした。布に包まれた静かな始まりから、女性的な踊り、そして男性的な踊りへと、イスラム風の布や赤い布などをかぶったり、巻いたり、振り回したりしながら展開していきます。伴奏は「感謝」という民族楽器のグループと川原一紗さんという方のボーカル。後で即興で合わせていたと聞いてびっくり。それぐらい合ってました。

真剣なダンスに、固唾を飲んで見ていました。それでも分からないものは分からない。
難しく考えずに感じればいいのかなとも思うのですが。
誰か見方を教えてくださいませんか?

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