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2006年2月 4日 (土)

まっすぐ向かいあう

このところ話題が映画に偏ってますのでちょっと傾向を変えて・・・

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冷え込み厳しい土曜日、京都国立近代美術館に、写真展「ドイツ写真の現在 ーかわりゆく「現実」と向かいあうために」(開催は2月12日(日)まで)を見に行きました。(リンク先は東京展です。京都ではアウグスト・ザンダー展はありません)

作品数こそ少ないですが、満足感の高い展示でした。
通常感じるドイツイメージそのままに、対象にまっすぐ向きあう、まじめな姿勢を感じます。良くも悪くも無表情で(「良くも」の方は威厳など)、表現に強さがあります。あまりあいまいさがないのですよ。

○ベッヒャー夫妻(Becher)は、産業の街や産業施設の写真。とくに産業施設の写真は、タンクや砂利倉庫などをまっすぐ撮ってます。まっすぐ撮っているから、似たものを比較できるのですよね。

○アンドレアス・グルスキー(Andreas Gursky)は、圧倒的な現代社会のパノラマ。無数の人とPCが並ぶ、大画面の香港証券取引所はとくに迫力があり、この写真が一番気に入りました。茨木の写真はサービス?

○トーマス・デマンド(Thomas Demand)は、様々な事件現場を原寸大ペーパークラフトで再現。全くひとけがないので、不思議な存在感です。実際の事件写真を見たことがあれば、既視感との間で何かの反応が起こるんでしょうね。

○リカルダ・ロッガン(Ricarda Roggan)は、廃墟から持ち出された家具を白い無機質な部屋に並べて撮影。亡霊のよう。

○ロレッタ・ルックス(Loretta Lux)は、子供に用意した衣装を着せて撮影し、背景と合成。ファンタジックながら、蝋人形のような不気味さが漂います。

 ・・・などなど10人の作品が出展されていました。
 私の好みでは、ベッヒャー夫妻とアンドレアス・グルスキーです。
 
 京都国立近代美術館にいらっしゃるときには、時間の許す限り常設展もご覧になってください。単に企画展入場者には無料だからというだけでなく、「常設」ではないんです。必ずと言っていいほど、企画展に連動した作品展示を加味しています。今回ももちろんありました。トマス・シュトゥルートの美術館の写真は、絵の中の人々と眺める人々が、色彩的にも渾然一体となって感動を覚える場面になっています。

さらに、今回初めての企画として、「Uniformed Museum Staffs」と題し、京都造形芸大の学生が看視スタッフ(そういう名称なんですね。初めて知りました。椅子に座ってて、「その線から近づかないでください」というあの方々です)用にユニフォームを用意していました。
白黒の平面的なユニフォームで、写真からインスピレーションを得ているようです。
言われてみればもっともなことで、展示室の演出に凝るなら、看視スタッフもその一部なのはたしか。見に行く方も展示に合わせた服装が望ましい?

エレベーターや階段にメッセージを表示したりもしていましたし、京都国立近代美術館はやるやんと感心しました。
繰り返しますが、2月12日(日)まで開催です。気になった方はぜひ。

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