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2005年9月

2005年9月30日 (金)

ある葬送

大学時代の先輩が亡くなりました。43歳という若さで。

葬儀場のおそらく一番小さな部屋で行われた葬儀は、部屋から人があふれ、語りかける人、歌う人、ギターを弾く人など、心から彼を悼んでいました。

来ている人も様々で、ご親族、スーツ姿の大学関係者、日雇い労働者、宗教関係者、舞台関係者、アーティストなどなど。
音楽葬など聞いたことはあっても、これほどまで素直に、大事な人を亡くした痛みを表現した葬儀を直接目にしたのは初めてです。

もちろん、それは遺徳といえるものでしょう。常に器用に生きられない人のために闘っていたような人でした。激しく楽しんでもいました。


法螺貝と太鼓の合図で、先輩を乗せた車が去っていきます。

自分がそんな風に見送ってもらえるかというとはなはだ心許ないところです。

闘っていない後輩より、先輩の冥福をお祈りします。

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2005年9月11日 (日)

熊野古道と茶粥の旅(2)

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熊野古道と茶粥の旅、2日目はいよいよ熊野古道を歩きます。
思案げな曇り空で雨が心配。
今回歩いたルートは捻木峠から潮見峠というややマイナーなバイパスルート(川沿いの道は洪水の危険があるため新たに開かれた道)のため、歩く人の少ない道でした。
でもその分、上の写真のような静かな杉林の道を味わえます。古道に関しては石畳などはありません。
捻木峠に至る道は崖崩れで通行止めになっていました(道ごと流されているのが見えました)ので、マイクロバスの入るところから、林道を歩いて、捻木峠にたどりついてからがスタートです。
捻木峠にはちゃんと(?)、枝の捻れた大杉が立っています。

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今回歩いた道で気に入ったのが、下のお地蔵さんです。どこにいらっしゃるか分かります?


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拡大した写真も付けます。いい表情でしょう?  岩陰に雨宿りしているようで、心なごみます。

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古道を歩いているとき、誰かが茶の木を見つけました。さすがはお茶好きのツアー。
このあたりには自生の茶の木があるという昨晩のレクチャーを忘れていません。
私も気をつけてみていると、潮見峠のほんのそばに茶の木らしいものがありました。
こんな実がなってます。

chanomi


快適な道歩きを楽しみつつ歩いているとぱっと視界が開けて潮見峠。
熊野本宮側から歩いてくるとここで初めて海が見えたそうです。
私が見てもはっとする眺望なので、たいへんな思いをして歩いてきた昔の旅人はさぞ感激したことでしょう。
潮見峠にたどりつくと、延々舗装道路を下って、またマイクロバスに乗り込みます。



マイクロバスで一気に本宮の道の駅に移動。平成の大合併で、本宮町も今や田辺市です。



昼食後、近くの製茶小屋を見学させてもらいました。これだけ大きいのは元々養蚕用の建物だったそうです。
つまり養蚕が成り立たなくなったあと、桑に代えて茶を植えたということ。
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こちらのお茶屋さん、メインは音無茶という緑茶(ほとんど県外用)を作っておられるのですが、地元用に番茶も作っておられます。
私たちの関心はそちらの番茶の方。茶粥に使われるのが、この番茶です。
聞いて驚いたんですが、こちらの方はなんと3食とも茶粥。さすがは本場です。
番茶は農家で自家用に作られているそうなんですが、こちらは茶農家さんですので、たくさん作っておられます。
こちら面白いのですが、手製の釜炒りの機械。なんと自転車の車輪です。モーターとベルトで自動回転。


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ほどよくしんなりしたら、むしろの上で手もみします。私たちもちょっと体験。
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次の目的地は熊野古道九十九王子(熊野古道のルート上に祭られている祠)の一つ、伏拝王子、というより、その近くの茶園です。
この茶園というのが素晴らしい眺めなんです。鞍のような地形で、伏拝の名の通り、熊野本宮の杜を眺めることができ、反対側でも熊野川を見下ろせます。
NHKの朝のドラマ「ほんまもん」でヒロインの実家のロケ地になっていたそうで、その家のご主人=茶園主がいろいろ裏話を話してくださいました。
私たちの運転手さんのマナーの良さに感心したご主人は、たいへんな人気という番茶作りについて説明していただいたあと、製茶の時期に1ヶ月ぐらい滞在するなら、教えてあげるよなんていう話にまでなっていました。
1ヶ月はともかく、来年はここにお茶作りに来るツアーでできるかもしれません。
fushigami



このあとツアーは今晩の宿泊地・湯の峰温泉へ。
しかし、名残惜しいのですが、私はここまで。時間がないので、温泉に入ることもなく、もう一人帰る人と一緒に田辺行きのバスに乗り込んだのでした。



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お茶というテーマがあったので、ゆったりしながらも、中身の濃いツアーでした。

あちこちでいろいろ約束をしてましたが、誰が果たすのか、その中に私も含まれるのか、楽しみと不安(?)を抱えながら、今回の旅を終えました。


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2005年9月10日 (土)

熊野古道と茶粥の旅(1)

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紀伊田辺のおばあちゃんの家に泊まると、朝にはよくサツマイモ入りの茶粥を作ってくれました。白いごはんがあっても、物珍しいものでいつも茶粥を選んでいました。


茶粥は和歌山の番茶を煮出して作ることを知ったのはずっと後のことです。

Tさんから「「熊野古道と茶粥の旅」があるんだけど参加しない?」というお誘いの電話があったとき、頭に浮かんだのは今まで食べてた茶粥のこと。あの茶粥の番茶がどうやってできるのか興味があるところです。熊野古道にも関心がありながら、まだ歩いたことがありません。

全行程2泊3日のところ、仕事に差し障らない1泊2日でどう?ということで旅行に参加することになりました。

それが今回の旅行です。

南紀・田辺は白浜の隣町。城下町で港町です。

私にとっては夏休みに必ず出かける町でした。

今もおばさんが2人住んでいます。

特急スーパーくろしおから降りて、田辺の駅を出ると空は夏空。残暑も大阪の5割増し。

メンバーは東京からのお茶好きの方、そして私と同じくTさんに誘われた大阪のお茶好きの20名ほどでした。そして地元の方々。レンタルのバスで案内していただきます。

向かった先は市内兎我野の自然蛍の里公園です。

名前からてっきり市の整備した公園かと思ったのですが、手作りの公園でした。

そばを川が流れ、蛍を眺めながら(今は季節ではありませんが)お茶もできれば、茶室でゆっくりもできます。

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外でゆっくりお話を伺ううちに、茶粥が煮えて、いただくことになりました。

(昔、食べたのより上品)

茶粥もさることながら、梅干しがいいんです。とても爽やかな梅干し。そういえば、道すがら、至る所で山吹色の梅を干していました。後で聞いた話では、梅は一度塩漬けにしたあと、盆明けのこの時期に天日に干すんだそうです。そして再び漬け込まれます。

爽やかなのはそのせい。この時期だけの味です。

煮干しもいい味でした。

(夕食が・・・)と頭の片隅で思いつつ、3杯ぐらいお代わりしたでしょうか。

食べ終わっても、近くのおうちにおじゃましたり、経営されてる骨董カフェ(!)を覗いたり、ゆったりゆったり。

夜は同じくおじさんの所有になるカラオケルームに泊めていただいて、今度は秘蔵の梅酒をいただきながら、夜を更かしました。

土地のものをいただきながら、ゆっくりお話をうかがう、いつになくぜいたくな時間でした。

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